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【2015年4月9日】 産経新聞に個室シェルター「つくろいハウス」に関する記事が掲載

メディア掲載 日々のできごと

2015年4月9日付け産経新聞記事(共同通信配信)に、一般社団法人つくろい東京ファンドの個室シェルター「つくろいハウス」に関する記事が掲載されました。

生活困窮者向け宿泊施設「個室化」進む
次のステップへ「安心」提供

住まいを失った生活困窮者向け宿泊施設の「個室化」を進める動きが都内でも広がっている。地価が高い23区内などでは相部屋形式が多く、心の病などで施設になじめない人が路上生活に戻ってしまうこともある。支援関係者は「困窮者が次のステップに進めるよう、安心して過ごせる場所を提供したい」と話している。

150409産経記事

中野区の鉄筋コンクリート3階建てビルに入る「つくろいハウス」。3階部分の6畳と4畳半の8部屋を、1~6カ月程度宿泊できるシェルターとして使っている。昨年7月の開設以降、今年3月末までに計23人を受け入れてきた。

「着の身着のままでここに来た」と、昨年秋から暮らす小林勇さん(84)。介護保険の要支援2の認定を受け、週に1回ヘルパーに洗濯や掃除を手伝ってもらっている。「この年になると借りられるアパートを探すのは難しい。本当にありがたい」と話す。

シェルターは短期の滞在が基本。新たな住居に移れるまで、スタッフが生活保護の申請を手伝うなどサポートする。家賃は入居者の経済状態によって設定しており、月に数万円が目安だ。負担ゼロの場合もある。

ハウスを運営するのは、ホームレス支援を続けてきた稲葉剛さん(45)らがつくる「つくろい東京ファンド」。自己資金に加え、インターネットを通じて小口の出資を募るクラウドファンディングなどを活用し、運営の初期費用約200万円を集めた。

部屋はビルのオーナーが「暮らしに困っている人のために使ってほしい」と安く貸してくれた。生活困窮者が宿泊できる施設は目的によってさまざまなだ。シェルターは緊急一時宿泊事業として、自治体がNPO法人などに委託して運営しているケースが多い。
入居者の相談に応じて就労を図る「自立支援センター」という形態もある。民間事業者による「無料・低額宿泊所」は23区内など都市部を中心に増えているが、一部に悪質な「貧困ビジネス」が疑われるケースも指摘される。

つくろいハウスに入居する別の男性(42)は、公園やネットカフェでの寝泊まりを繰り返してきたという。
「公園ではアルミの防寒シートで体をぐるぐる巻いて寝ていた。落ち着いたところで寝られると疲れがとれる」

これで意欲が湧き、ホームレスが街頭で立ち売りする雑誌「ビッグイシュー日本版」の販売員として働き始めて貯金をし、3月中旬からは自分でアパートを借りた。

ホームレス支援に取り組むNPO法人「抱樸(ほうぼく)」では、「居住環境が整うことで、今後の生活がイメージできる。頑張ろうという意欲が出て、自立につながる」と、施設個室化が全国的に広がることを期待している。

 

【2015年3月26日】 毎日新聞:貧困の若者:過半数家賃払えず…実家に「居候」

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http://mainichi.jp/select/news/20150326k0000e040187000c.html

貧困の若者:過半数家賃払えず…実家に「居候」

毎日新聞 2015年03月26日09時35分(最終更新03月26日09時40分)

低所得の若者の7割超が「家賃を払えない」などの理由で実家で親と同居している−−。市民団体「住宅政策提案・検討委員会」が行った調査からそんな現実が見えてきた。2月に同団体とNPO法人ビッグイシュー基金が東京都内で開いたシンポジウムでは深刻な現状も報告された。同居の場合、親が年を取れば、経済的にも介護面でも若者を取り巻く問題が一気に顕在化するとされる。出席者からは住宅政策の転換を求める声が上がった。

●過半数家賃払えず

「両親から『自立しろ』といわれるが、家賃を負担できるか不安で踏み出せない」(埼玉県の20代男性)、「過労で退職した30代の息子と同居しているが、ストレスから暴力をふるわれる」(東京都内の80代女性)−−。シンポジウムでは、同委員会メンバーで、若者の貧困問題に取り組むNPO法人「ほっとプラス」(電話048・687・0920)の藤田孝典代表理事が、日ごろの活動の中で受けた相談例を紹介した。いずれも低所得の若者が親と同居した場合に見られる深刻なケースの一端だ。

同委員会の調査は、年収200万円未満の20〜30代を対象にし、1767人から回答があった。「親と同居」は77・4%に上り、同居する理由は、「住居費を負担できない」が53・7%と過半数に。職種別では「無職」が39・1%で、パート・バイトが38・0%。これに対し正規雇用は7・8%に過ぎなかった。

対象者のうち、年収「なし」が26・8%、「50万円未満」が22・8%で、2人に1人が家賃を払う余裕がないことがうかがえる。

最終学歴でみると、大卒以上が37・2%もいる。ただ、大学を出ても、希望通り就職できなかったり、勤務先で過労や人間関係のトラブルによって退職したりすることも珍しくない。

また、学校生活でいじめを受けた経験のある人が3割、不登校・ひきこもりの経験があった人も2割を超えるほか、ホームレス状態の経験がある人も6・6%いた。

●行政の支援少なく

将来も厳しい。親の年収と合わせた世帯年収で、200万円未満が4割に上る。所得が低いと親の退職や介護、住宅の修繕などができない可能性も高い。さらに、結婚できると思っている人は6・6%、予定がある人は2・5%しかおらず、配偶者ら家庭の支えも期待できない。

市民レベルでの支援活動をするNPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」の稲葉剛理事は、住居のない生活困窮者のために東京都中野区のビルを改装して、個室シェルターを提供する団体「つくろい東京ファンド」を昨年、設立したことを紹介した。会場からは、不動産投資をしているという男性から、低所得の若者向けに部屋を提供したいとの提案もあった。

一方で、行政レベルの動きは鈍い。住宅政策提案・検討委員会委員長の平山洋介神戸大大学院教授(土木・建築工学)は「かつては大学を出て正社員となり、家庭を作って家を買うのが普通であり、住宅政策も家族がある人の住宅購入を助けることが中心だった。その前提が崩れたのに、単身者や低所得者向けの政策が少なく現状についていけていない」と指摘し、「住まいがないと雇用が不安定になる。家賃補助や低家賃の公営住宅整備の促進などの政策が必要」と訴えた。稲葉さんも「現状で使える制度は少ない。失業中であれば就労支援があるが、低所得でも職があれば難しい。4月以降、生活困窮者自立支援法施行に伴い、福祉事務所で相談が可能になればよいが」と話す。

●過労で「出戻り」

親と同居中の若者はどう考えているのか。東京都八王子市のフリーライター、浅野健太郎さん(33)は、専門学校卒業後、非正規で映像関係の仕事をしながら1人暮らしをしたが、過労のため1年でダウン。親元に戻り、現在はライターだけでなく、チラシ配りのアルバイトなどをする。収入は月17万円ほど。3万円を家賃として親に渡している。

「親との関係は良好だけど、立場としては居候のようで気を使う。家を出られるなら出た方がいいのだけど……」。無理をすれば1人暮らしも可能だが、その場合、生活を切り詰めなければならない。特に「交際費を削りたくない。人とのつながりは保っていきたい」という。

自営業の親はまだ60歳で元気だが、高齢になるにつれ、収入減が懸念される。先行きは不透明だ。

そんな自分の体験を基に「脱貧困ブログ」を書き、同世代の若者と情報共有をしている。「収入が増え、いつかはシェアハウスのようなものを作って、家のない人を救えれば」と夢を語った。【柴沼均、写真も】

 

※関連記事:『若者の住宅問題』―住宅政策提案書 調査編― が完成しました(NPO法人ビッグイシュー基金ウェブサイト)

【2015年3月8日】 「ダ・ヴィンチニュース」に『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために』のレビュー掲載

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「ダ・ヴィンチニュース」に、川澄萌野さんによる拙著『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために——野宿の人びととともに歩んだ20年』のレビューが掲載されました。

ぜひご一読ください。

野宿の人びととともに歩んで20年…今語られる路上のリアル | ダ・ヴィンチニュース 

 

 

【2015年2月15日】 しんぶん赤旗に住宅問題に関するインタビュー記事が掲載

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2015年2月15日付けの「しんぶん赤旗」に、ビッグイシュー基金・住宅政策提案・検討委員会が昨年12月に発表した「若者の住宅問題~住宅政策提案書 調査編」に関する記事が掲載されました。

稲葉へのインタビューに関する部分を以下に転載します。

写真 (68)

「家族依存」は社会のゆがみ

NPO法人もやい理事 稲葉剛さん

今回の提案書に先立ち、過去2回にわたって「若者ホームレス白書」を出してきましたが、NPOの相談現場では2004年頃から若者の相談が増えていました。

近年、路上生活者は減っていますが、「ネットカフェ難民」に代表される広い意味でのホームレスは増えています。最近では〝脱法ハウス〟など違法で劣悪な住宅に若者が住んでいることが問題になりました。私は〝ハウジングプア〟と名づけていますが、若者全体では少数者だった住宅困難者が多数者になりつつあるというのが実感です。

今回の調査で衝撃的だったのは、親所有の賃借住宅に住む若者が4分の3を占め、そこから出ると生活が成り立たないという若者が増えていることです。親元に住まざるを得ないという貧困な状況に追い込まれています。

◆高いハードル

日本の住宅政策は国土交通省が所管していますが、もっぱら「建てる」政策が中心です。高度成長期に拡大した持ち家政策(主に金融・税制支援)が現在の住宅の貧困拡大に対応できていません。

公営住宅もありますが若者には入居資格が原則ありません。民間賃貸住宅への支援政策はなく、事実上野放し状態です。敷金や礼金、仲介料などの初期費用があるうえに保証人が必要になるなど、低所得の若者にはハードルが高いのです。2008年のリーマンショックのあと、第2のセーフティネットとしての離職者への住宅手当が創設されました。しかし、当初6カ月間の支給期間が現在では3カ月に短縮され、ハローワークに通うことが条件になるなど使い勝手が非常に悪い。

◆公的支援拡充

〝脱法ハウス〟に暮らしている若者の多くはワーキングプアで、生活保護基準よりも少しだけ収入が多いので、生活保護の対象にもならない。また、すでに生活保護を受けている人も、今年から住宅扶助が減額され、「家賃が下がったから」と大家から立ち退きを迫られることも起こりかねない――。まさに〝住宅無策〟という状態です。

若者も公営住宅に入居できるよう条件を緩和する、入居できない人への家賃補助などが求められます。NPO法人がすすめる空き家のシェアハウス(共有住宅)の活用など、民間での取り組みへの支援も必要です。
今回の調査結果は大きく見れば「家族による支え合い」に依存しすぎた社会のゆがみを映し出したものです。それを改めて公的支援の拡充による生存権の保障が求められています。

【2015年2月19日】 読売新聞:「顔」欄に稲葉剛の紹介記事が掲載されました。

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「顔」 稲葉剛さん:住まいを失った人の支援に取り組んで20年

写真 (3)

バブル崩壊後の1994年冬、東大大学院生の時に友人に誘われ、東京・新宿の地下通路に林立する段ボールの「家」を訪ねた。凍えて、息も絶え絶えの路上生活者の姿を目にし、頭を殴られたような衝撃を受けた。

当時は、新宿区だけで年間50人以上が路上死していた。以来、「社会の割れ目をのぞいて、見て見ぬふりはできない」と、住まいを失った人の支援に取り組み始め、健康相談や声かけを地道に続けた。20年の節目を迎え、これまでの自身の活動をまとめたエッセー集を出した。

都の強制排除を巡り騒動になった98年、段ボールに火が燃え移り、4人が亡くなった。焼け落ちた「家」の前に立ち、安全な住まいの確保を誓った。2001年に設立し、理事を務める「自立生活サポートセンター・もやい」では、アパートの入居保証人引き受けや、生活困窮者向けの制度の利用を呼びかける。

路上生活者は減ったが、最近は若者の相談が増加。「ネットカフェ難民」「派遣村」が流行語になるなど、住まいの貧困という根本的な背景は変わっていない、と感じる。「誰もが安心して暮らせる住まいを得られる。そんな社会を目指したい」

(社会保障部 手嶋由梨)

【2015年1月25日】 東京新聞:差別助長、効果に疑問 大阪市の生活保護支給プリペイド化

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1月25日付け東京新聞朝刊の特報面に「差別助長、効果に疑問 大阪市の生活保護支給プリペイド化」という記事が掲載されました。

私も参加した生活保護問題対策全国会議の記者会見に関わる部分を中心に以下に一部転載します。

同会議の要望書もご参考にしてください。

プリペイドカードによる生活保護費支給のモデル事業撤回を求める要望書

 

差別助長、効果に疑問 大阪市の生活保護支給プリペイド化

全国最多の約十五万人の生活保護受給者を抱える大阪市は、生活保護費の一部をプリペイドカードで支給するモデル事業を実施する。市によれば全国初の試みだ。二〇一六年度にも本格導入する。過度な浪費の防止が狙いだが、生活保護への風当たりが強いだけに、受給者は「偏見が助長される」とおびえる。肝心の削減効果も期待できず、受給者のプライバシー権と自己決定権を侵害するだけに終わりかねない。(白名正和)

生活保護費支給のプリペイドカード化は、橋下徹大阪市長が昨年12月26日の記者会見で発表した。橋下氏は「受給者の自立に向けた家計収支の把握に役立つ」と意義を強調した。

二千世帯の利用を目標に来月から希望者を募り、新年度から実施する。受給者には三井住友カード(東京)が発行するプリペイドカードを貸与。食料品や衣料品の購入などを目的とする生活扶助(同市では単身世帯で約8万円)のうち、約3万円をカードにチャージ(入金)する形で支給する。明細を市で確認し、過度な飲酒やギャンブルへの支出などがあれば、生活や金銭の管理の指導につなげる。

だが、特に恒例の受給者にとっては、カード使用自体への警戒感が強い。
「現金でしか買い物してへん、こんなおばあちゃんが、急にプリペイドカードなんか使い始めたら、すぐに生活保護の受給者だって分かってしまうやんか」。
大阪市港区のアパートで一人暮らしの女性(83)は不安を口にする。
(中略)

大阪市の生活保護受給者は2014年10月時点で約14万9千人。市区町村別では全国最多である。100人あたりの受給者は5.5人と、全国平均の1.7人を大きく上回る。14年の保護費は2944億円に上る。

市は12年度から「生活保護費の適正化」と銘打ち、保護費の削減に取り組む。主なターゲットは、過度な飲酒やギャンブルへの支出だ。今回のプリペイドカード化も、その流れの中に位置付けられている。

果たして効果はあるのか。全国の法律家や支援者でつくる「生活保護問題対策全国会議」は8日に厚生労働省で記者会見し、事業の撤回を求めた。

会議のメンバーで、依存症からの回復を支援するNPO法人・ジャパンマックの武沢次郎事務局長は「依存症の治療には金銭管理だけでなく長期的な治療が必要だ。カードを発行しただけでは効果は出ない」とみる。市は将来的に、一日に使える金額の限度額も設定できるようにする考えだが、「限度額を設けてもすべて酒やギャンブルにつぎ込むだけで、根本的な解決にならない」。

さらに問題なのは、細かな使い道まで行政側に把握されれば、プライバシー権や自己決定権を侵害しかねないことだ。この点、カードを使うかどうかは受給者の判断に委ねるようだが、浪費癖のある受給者が自らカード化に手を挙げる事態は想定しにくい。となれば、削減効果はない。

(中略)

全国会議メンバーの小久保哲郎弁護士は「利益を上げるのはカード会社だけの自治体規模の貧困ビジネスだ」と指摘した上で、「必要なのは、受給者の生活を支援するケースワーカーなどの体制を整えることだ」と訴える。

社会福祉法は、ケースワーカー一人当たりの受け持ち世帯の目安を80~65世帯と定める。大阪市は、働ける年齢の世帯は一人につき60世帯を受け持つ一方、高齢者の受給世帯は一人で380世帯を担当している。働ける世帯に集中するのは結構だが、高齢者世帯には支援が届きにくくなっている。

「カードで受給者を管理しても効果は望めない。保護費の削減が進む中、カード化が他の自治体に広がる恐れもある。一自治体の限定的な取り組みだからと放っておける話ではない」

【2015年1月13日】 東京新聞:15年度予算案 住宅扶助、冬季加算カット 「命にかかわる」

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15年度予算案 住宅扶助、冬季加算カット

「命にかかわる」 生活保護受給者から悲鳴

14日に閣議決定される2015年度予算案で、生活保護費のうち住宅扶助と冬季加算の支給カットが決まり、生活保護受給世帯からは「ますます生活が苦しくなる」「命にかかわる」と懸念する声が上がっている。

(中略)

家賃に相当する住宅扶助は、7月に引き下げ開始予定。厚生労働省は、国費ベースで15年度に約30億円、18年度には約190億円の抑制を見込む。

受給者を支援する認定NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」の稲葉剛理事は「受給者の多くは、国が定めた最低居住面積の水準を満たす住居で暮らせないでいる。住まいの支援充実が先決なのに削減はおかしい」と批判する。

冬季加算は15年度に総額約30億円を削減するが、これも受給者を追い詰めかねない。11月から3月に必要な暖房費として支給されるが、寒冷地では「それだけでは灯油代を賄いきれない」との声が上がる。湯たんぽで体を温めて節約したり、隙間風が入り込む老朽化したアパートで我慢したりする人もいる。

稲葉さんは「冬季加算を住宅扶助と一緒に削ると、冬場の生活が一気に苦しくなる人が出てしまう。生命の危機にもかかわる問題だ」と訴える。(共同通信配信記事)

※関連記事:【2014年10月13日】 東京新聞:生活保護関連また標的 家賃扶助削減ありき 高額印象 国が誘導?

※関連記事:住宅扶助基準引き下げに反対する申し入れと記者会見

 

 

 

【2014年12月23日】 東京新聞:住まいの貧困 生活基盤の崩壊が心配

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014122302000135.html (一定期間が過ぎるとリンクが消えます)

【社説】住まいの貧困 生活基盤の崩壊が心配

2014年12月23日

貧困や格差、非正規雇用の広がりで、年金の少ない高齢者だけでなく、若い世代にも安定した住まいを持てない人が増えている。雇用や福祉の支援に加え、住まいを保障する政策が求められる。

貧困のために安定した住まいを持てない「住まいの貧困」の問題で、ホームレスやネットカフェ難民は一つの断面でしかない。

敷金礼金がいらず、ビルの一室を仕切って窓もない「脱法ハウス」や、劣悪な環境に高齢者を詰め込む「貧困ビジネス」も次々に明るみに出た。

貧困や格差の広がりは、問題を身近な人にまで及ばせる。

年金の少ない単身高齢者は家主が建て替えをする際の立ち退きや、家賃上昇などで、住まいを失い、入居拒否にもあいやすい。民間賃貸会社のアンケート調査によると、単身高齢者の入居を断っていると答えた割合が少なくない。

保証人がいないことも理由にされやすく、困窮者を支援するNPO「もやい」(東京)は、年間延べ三千件の生活相談を受けており、住まいの問題も多い。相談者には、高齢者だけでなく母子家庭や若い人も目立っている。

働く人の三割が年収二百万円以下という若い世代は、自分で住まいを借りたり、持つことが難しくなっている。

「ビッグイシュー基金」が首都圏と関西圏に暮らす年収二百万円以下の未婚の二十~三十代、約千七百人から回答を得たインターネット調査によると、6・6%がホームレス状態を経験したことがあると答えた。生活が厳しいと答えた人も半数を超えた。親と同居しているために窮状が隠れている。

住まいは暮らしの基盤になる。日本は雇用と福祉の施策が中心だが、生活保護を受けるほどに困窮しなければ住居費の援助を受けられないのでなく、まず住宅を保障する政策が必要ではないか。

住まいがあれば仕事を探して生活を立て直し、貧困から抜け出すこともできる。

日本の公的賃貸住宅は4%。政策の整った欧州で、ドイツは社会賃貸住宅が二割、家賃補助制度も二割が受けている。
注目したいのは空き家だ。全国で13・5%に上る。所有者の理解を得て活用を進めてほしい。

NPOや自治体に家主が協力し、空き家を困窮者のシェルターなどに活用するケースが出ている。貧困を拡大しないためにも、こうした支援を積極的に進めてほしい。

【2014年12月22日】NHK NEWS WEB:若者の低所得層 7割が結婚に消極的か悲観的

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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141222/k10014170781000.html(一定期間が過ぎるとリンクが消えます)

若者の低所得層 7割が結婚に消極的か悲観的

12月22日 7時35分

若者の低所得層 7割が結婚に消極的か悲観的

未婚で低い所得の40歳未満の若者を対象にした民間団体の調査で、4人に3人が親と同居し、7割以上が結婚に消極的か悲観的な見方をしていることが分かりました。
背景には経済的に親元を離れられない事情などがあるとみられ、専門家は「雇用に加えて、親から独立して生活の土台となる住まいを確保できる新たな住宅政策が必要だ」と指摘しています。

この調査は、認定NPO法人「ビッグイシュー基金」が、若者の貧困の問題を「住まい」の視点から捉えようと、ことし8月、首都圏と関西圏に住む20歳から39歳で年収200万円未満の未婚者を対象に行い、計1767人から回答を得ました。

4人に3人は親と同居

4人に3人は親と同居
まず、現在の住まいについて尋ねたところ、親との同居率が77%を占め、単身者は18%にとどまりました。
一般的な同世代の同居率とされる62%よりかなり高く、経済的な事情で親と同居して生活を維持している姿がうかがえます。
仕事の雇用形態については、無職が39%と最も多く、働いていてもパート・アルバイトなどが38%、契約・派遣社員などが9%と、安定性を欠く雇用が目立ちました。
正規社員は8%にとどまり、自営業・自由業が6%でした。

結婚に消極的か悲観的7割超

また、結婚について尋ねたところ、「結婚したいと思わない」が34%と最も多く、「将来結婚したいが、できるかわからない」が20%、「将来結婚したいが、できないと思う」が19%と、結婚に消極的か悲観的な回答が7割以上に達しました。
「わからない」が18%で、「結婚したいし、できると思う」は7%、「結婚の予定がある」は3%にとどまりました。
特に親と同居している若者に限ると、「結婚したいが、できないと思う」や「結婚したいと思わない」の割合が高くなりました。
さらに幸福な生活のために重要なことを尋ねたところ(複数選択)、「健康であること」(82%)に続いて、「安定した住まい」(48%)と「安定した仕事」(47%)が上位を占めました。

「社会持続のための新たなサイクルを」

「ビッグイシュー基金」は、学者や路上生活者の支援者などによる「住宅政策提案・検討委員会」を設置して今回の調査結果の分析などを進めてきました委員長を務めた神戸大学の平山洋介教授は、戦後の日本社会の、結婚して安定雇用で所得を増やし持ち家を購入するというライフコースを若い世代が取れなくなったと指摘し、若い世代を支えて社会を持続させる新しいサイクルを作る必要があると強調しています。

少子化対策の意味も含めて安定した住まいの確保が重要だとし、「OECD加盟国で家賃補助制度がないのは日本と地中海の国しかなく、家賃補助制度や空き家の活用などを考えるべきだ」と話しています。

また、路上生活者の支援などに取り組むNPO法人「もやい」理事の稲葉剛さんは「親との同居率の高さに驚いた。また、調査結果の中には親と別居している人たちの8人に1人が広い意味でのホームレス状態を体験したというデータもあり、ホームレス化のリスクで親から離れられない状況もあると考えられる。親の家の老朽化で修繕費が賄えるかなど将来のリスクもあり、対応が必要だと思う」と話しています。

【2014年11月30日】 中日新聞:「家族のこと話そう」 稲葉剛

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11月30日付け中日新聞・東京新聞の「家族のこと話そう」欄に、稲葉剛のインタビュー記事が掲載されました。

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家族のこと話そう:稲葉剛 被爆体験語った母

 

ものごころがついたころに父は家におらず、母と姉、兄、祖父母と暮らしていました。両親は離婚して、父は「たまに会うおじさん」という感じ。小学校の途中で祖父母は引っ越していきました。母がスナックのママをして一家を支えてくれました。

私が強い影響を受けたのは母です。母は10歳のとき広島原爆を体験。疎開先の小学校の校庭できのこ雲をみたそうです。母のおばと幼なじみの友だちが亡くなり、母も数日後に広島市内に行って、「入市被爆」しました。知り合いの人の顔がやけただれ、誰かわからなかったそうです。

そんな話を、何かのおりにぽつりぽつりと口にする。「戦争は嫌だ」と話していました。原爆についてよく話し合う家族で、毎年の8月6日の午前8時15分にはテレビをつけて黙とうしていました。8歳上の姉は高校生の時、NHKの番組で平和への願いをしゃべったことがあり、外国人に広島の慰霊碑を案内するボランティアをしていました。

私は小学校の時、アニメの「宇宙戦艦ヤマト」が好きでした。ある日、日本軍の戦艦図鑑を見ていたら、姉から「人を殺す道具だよ」と言われたんです。母は勉強についてうるさいことは言いませんでした。私は中学・高校時代は私立高校で寮生活。家族とは夏休みなどに帰省したときに話すぐらいになりました。

大学入学後、平和運動に加わったのは、広島出身の被爆二世としての問題意識があったから。1991年の湾岸戦争では、学生を集めてデモをしました。新宿駅西口で段ボールハウスの野宿者たちが東京都に強制排除されたニュースを見て、野宿者の支援活動を始めた。強制排除反対の活動で警察に逮捕されそうになったこともあり、母や姉には心配をかけました。

平和運動と貧困者支援は、「人の命が理不尽に奪われている」という点で共通しています。野宿の人が凍死や餓死したりする。戦争と同じようなところがあると…。当時の自治体窓口は、生活保護の申請を受け付けない「水際作戦」を今より強力に行っていました。それで仕方なく路上生活をする人がいます。

私は大学に6年いて、東京大大学院に進んだのですが、活動が忙しくやめてしまいました。姉に強く反対されましたね。折に触れて「もやい」の会報を送り、自分たちの活動を取り上げた新聞記事のコピーも送っています。今も広島在住の母がカンパしてくれることもあり、理解してくれているようでうれしいです。(聞き手 白井康彦)

 

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