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【2019年5月10日】毎日新聞に「東京アンブレラ基金」に関する記事が掲載

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2019年5月10日付け毎日新聞東京都内版朝刊に「東京アンブレラ基金」の取り組みを紹介する記事が掲載されました。稲葉のコメントも出ています。

路頭に迷う人 ない街に
宿泊費工面へ「アンブレラ基金」 8団体 寄付呼び掛け

今夜、雨露をしのぐ場を東京に――。都内を拠点に住居や居場所を失って生活に困っている人などの支援に取り組む8団体が、困窮者に宿泊費を工面しようと「東京アンブレラ基金」を設立、運用を始めた。3月末の設立から約40日で基金への寄付は400万円を超えたが、安定した活動を続けるためさらなる支援を呼び掛けている。【遠藤拓】

寄付を考案したのは、困窮者支援に取り組む一般社団法人つくろい東京ファンドの稲葉剛代表理事だ。稲葉氏によると、複雑な現代社会を反映し、支援対象者は多岐にわたる。仕事も住む場所もなくなった困窮者や路上生活者、難民認定を申請中に路上生活を余儀なくされる外国人、家族の虐待から逃れて夜の街をさまよう10代の少女―などだ。

対人支援に取り組む民間団体はこれまで、こうした相談に対し、各団体で募った寄付を元手に、一時的に寝泊まりできるシェルターを提供したり、ネットカフェの代金を負担してきたりしてきた。寄付の必要性をより強くアピールしようと、一致団結して基金の設置に踏み切った。

8団体はつくろい東京ファンドのほか、路上生活者を支援するNPO法人TENOHASI、若者を支援する一般社団法人Colabo、認定NPO法人難民支援協会―など。

基金の運用は、各団体が支援対象者の宿泊費を立て替えたことを申請し、同一人物で最大4泊、1泊3000円の支援を受けることとしている。各団体は、支援を必要とする人に年代や支援に至った経緯を聞き取り、将来的には行政機関への政策提言に役立てたい考えだ。

基金への寄付はインターネットのクラウドファンディングで3月下旬に始まり、5月に入り400万円を超えた。ただ、400万円は1300泊分超に相当するが、1年程度で底をつく見通しだ。クラウドファンディングは6月15日まで実施し、その後は別の窓口を設ける。詳しくは、https://camp-fire.jp/projects/view/127236 へ。

稲葉氏は「活動を通して公的なセーフティネットの穴がどこにあるかを明らかにし、公的支援の充実につなげられれば」と話している。

※以下の記事もあわせてご覧ください。

[27]誰一人、路頭に迷わせない東京をつくる – 稲葉剛|論座 – 朝日新聞社の言論サイト 

【SYNODOS】あらゆる分断を越えて、誰も路頭に迷わせない東京をつくる!/稲葉剛氏インタビュー

【2019年5月3日】朝日新聞に「東京アンブレラ基金」の紹介記事が掲載

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2019年5月3日付け朝日新聞朝刊に「東京アンブレラ基金」の取り組みを紹介する記事が掲載されました。稲葉のコメントも出ています。

https://www.asahi.com/articles/DA3S14000355.html

家のない人に緊急宿泊費 8団体が共同で基金設立、寄付募る

2019年5月3日05時00分

誰も路頭に迷わせない東京へ――。ホームレスや若者・子ども、難民申請者らを支援する8団体が連携して、家のない人に緊急の宿泊費を援助する基金を設立。10連休が始まった4月末から運用を始めた。インターネット上で6月15日まで寄付を募っている。

■ホームレス・若者・難民申請者…1泊3千円援助

「仕事は決まったが、住む場所がない」。生活困窮者の支援にあたる「つくろい東京ファンド」(稲葉剛代表理事)には、ネットカフェや路上から切迫したSOSメールが届く。空き家を借り上げたシェルターを14部屋確保しているが、満室のこともあり、路上で待機してもらうほかない実情があるという。

渋谷などの繁華街で女子高校生らを支援する「Colabo」(仁藤夢乃代表理事)は、居場所を失った10代の女性に、シェルターやビジネスホテルなどを使って宿泊支援をしている。「難民支援協会」(石川えり代表理事)も、ホームレス状態となった外国人の難民申請者に、シェルター提供やネットカフェ代の援助などをしている。こうした支援費は、普段は各団体ごとに募る寄付金などでまかなっている。

そんな8団体が今回、共同で設立したのは「東京アンブレラ基金」。雨露をしのぐ場所を、という願いをアンブレラ(傘)という言葉に込めた。1人1泊3千円、原則4泊分まで支援する。団体の枠を超えて一つの窓口で支援を募ることで、「誰も路頭に迷わせない」というメッセージを、より強くアピールすることを目指している。

基金設立を呼びかけた稲葉剛さんは「狭義のホームレスだけではなく、様々な団体が実質的にホームレス状態にある人を支援している。入管法改正で増える外国人労働者のなかにも、困窮して住まいを失う人がでる恐れがある」と話す。

東京都が昨年公表した調査によると、家がなくてネットカフェやサウナなどで寝泊まりする人は、都内で1日に推計約4千人いる。大型連休から運用を始めたのは、日払いの仕事がなくなり、路上に押し出される人が増える時期だからだ。クラウドファンディングのサイトは(https://camp-fire.jp/projects/view/127236 別ウインドウで開きます)。(編集委員・清川卓史)

 ■「東京アンブレラ基金」を設立した8団体 

つくろい東京ファンド/TENOHASI(路上生活者支援)/Colabo/難民支援協会/LGBTハウジングファーストを考える会・東京/豊島子どもWAKUWAKUネットワーク/避難の協同センター(原発避難者支援)/人身取引被害者サポートセンターライトハウス

 

※以下の記事もあわせてご覧ください。

[27]誰一人、路頭に迷わせない東京をつくる – 稲葉剛|論座 – 朝日新聞社の言論サイト 

【SYNODOS】あらゆる分断を越えて、誰も路頭に迷わせない東京をつくる!/稲葉剛氏インタビュー

※5月12日(日)には下記のイベントも開催されます。ぜひご参加ください。

【要予約】5月12日(日)誰も路頭に迷わせない東京をつくる!「東京アンブレラ基金」キックオフ集会

【2019年4月17日】神奈川新聞「あぶり出した社会のひずみ 行政の福祉施策に問い」にコメント掲載

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2019年4月17日付け神奈川新聞「【平成の事件】川崎・簡易宿泊所火災/あぶり出した社会のひずみ 行政の福祉施策に問い」に稲葉のコメントが掲載されました。

https://www.kanaloco.jp/article/entry-161626.html

【平成の事件】川崎・簡易宿泊所火災 
あぶり出した社会のひずみ 行政の福祉施策に問い

港や工業地帯を抱える大都会の片隅にひっそりと存在する簡易宿泊所(簡宿)街が、騒然とした雰囲気に包まれた。風にあおられた猛火が、2棟の古い木造建築を瞬く間にのみ込んでいく。2015年5月17日未明の川崎市川崎区日進町。11人の死者と17人の負傷者を出す大惨事となった簡宿火災は、街の在りように一石を投じるとともに、行政の福祉施策に重い課題を突き付けた。(神奈川新聞記者・三木崇)

(中略)

曲がり角を迎えた簡宿に代わり、生活保護受給者の新たな受け皿と自立支援策をセットで模索する動きも始まっている。

「生活困窮者に最初に提供されるのは住宅であるべきだ。住所や住民票がないと仕事も探せず、低廉で質のいい住宅は欠かせない」。貧困問題に詳しい立教大の稲葉剛特任准教授はそう力説する。

2014年に一般社団法人「つくろい東京ファンド」を設立した稲葉特任准教授は、東京都内に複数のアパートを借りて、生活保護受給者に暮らしてもらう取り組みを実践。ファンドはカフェを運営し、勤労意欲がある人はカフェで働くことも可能という。社会復帰への足掛かりとするため、地域との交流も積極的に進めている。目指す姿は福祉行政と住宅行政の縦割りの解消だ。

「行政は簡宿に安易に依存せず、行き場を失った高齢者が住み慣れた地域で引き続き暮らせるよう支援していくのが、本来在るべき福祉施策ではないか」と強調する稲葉特任准教授は、こんな指摘も付け加えた。

「生活保護受給者が多く、福祉ニーズの高い簡宿街は、やがて日本が迎える超高齢化社会を先取りした縮図とも言える。つまりこの先、誰しもが同じ問題に直面する可能性があるということなんです」

◆川崎市の簡易宿泊所火災 2015年5月17日未明、川崎市川崎区日進町の簡易宿泊所「吉田屋」から出火、隣接する簡易宿泊所「よしの」に延焼し、木造2棟の計約1000平方メートルを焼いて、11人が死亡、17人が負傷した。吉田屋は2階上部に宿泊フロアを増築した「3階建て」として営業。吹き抜けのような構造が火の回りを早めた可能性も指摘された。神奈川県警は放火と失火の両面で捜査し、川崎市消防局は16年2月、「ガソリンによる放火」との調査結果を公表した。

 

【2019年4月13日&15日】税理士ドットコムにインタビュー記事掲載

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2019年4月13日と15日、「税理士ドットコム」トピックスに2回にわたり、インタビュー記事が掲載されました。

下記のリンク先よりご覧ください。

東京の高すぎる家賃 20代の金融OL「親の援助ないと無理」 https://www.zeiri4.com/c_1076/n_762/

 

若者にホームレス化のリスク、「住宅すごろく」崩壊…稲葉剛さんが警鐘 https://www.zeiri4.com/c_1076/n_763/

 

【2019年2月28日】東京新聞「厚労省の物価下落率『偽装』」にコメント掲載

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2019年2月28日東京新聞特報面の記事「厚労省の物価下落率『偽装』/生活保護以外にも被害」に稲葉のコメントが掲載されました。

この記事は、2月27日に厚生労働記者会で開かれた「厚生労働省の『物価偽装』による生活保護基準引下げの撤回等を求める研究者共同声明」発表の記者会見を取材したものです。

声明の内容をこちらをご覧ください。

厚生労働省の「物価偽装」による生活保護基準引下げの撤回等を求める研究者共同声明

稲葉のコメント部分は以下の通りです。

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会見に参加した、低所得者支援事業を担う一般社団法人「つくろい東京ファンド」の稲葉剛代表理事は、受給者のうち単身の高齢者で減額割合が大きく、エアコンを付けられない受給者も少なくないと指摘し、「健康に深刻な影響が出る」と危ぶんだ。さらに、「生活保護の基準が下がり、ギリギリで受給できない人の生活も苦しい。対応に苦慮している」と訴えた。

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物価偽装問題については、こちらのQ&Aもご覧ください。

物価偽装問題 徹底解説Q&A

2013年からの生活保護基準引き下げについては、全国29都道府県でその違憲性を問う「いのちのとりで裁判」が行われています。ぜひ応援をお願いいたします。

【2019年2月8日】朝日新聞「無料低額宿泊所『法的位置づけ』効果は」にコメント掲載

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2019年2月8日付け朝日新聞「無料低額宿泊所 『法的位置づけ』効果は」に、稲葉のコメントが掲載されました。

https://www.asahi.com/articles/CMTW1902180100004.html

 

無料低額宿泊所 「法的位置づけ」効果は

同様の施設「無料低額宿泊所」へ

昨年1月31日の火災で入居者11人が死亡した生活困窮者向け共同住宅「そしあるハイム」(札幌市東区)は、法的な位置づけがない施設だった。国は同様の施設を無料低額宿泊所に位置づけ、規制を強める方針だ。札幌市は防火対策のため、火災後に独自の補助制度を設けたが、困窮者支援の現場に行き届くには、課題が多い。

来年春、安全確保の規制強化

ハイムは社会福祉法が定める「無料低額宿泊所」(無低)にも、老人福祉法上の「有料老人ホーム」にも当てはまらない、法的位置づけのない施設だった。行政による安全確保のための規制が及びにくく、補助の対象にもならなかった。

厚生労働省の調査によると、ハイムのような施設は2015年時点で全国に1236施設あった。このうち道内には307施設あり、3868人が入居していた。国は火災を受け、こうした施設を無低として位置づけようとしている。

来年4月に改正社会福祉法が施行されると、その無低に対する規制が強化される。設置するには、都道府県への事前の届け出が必要になる。施設の床面積や職員数、災害時の安全確保に関する基準を省令で定め、基準を満たさない施設には、都道府県が改善命令を出せるようにする。

さらに国は、ハイムのような施設を無低と位置づけることで規制を強める。時期は未定だが、省令や通知などで無低の定義を改め、来年4月の改正法施行に間に合わせたい考えだ。

一方、無低と位置づけられることで、補助を受けられるようにもなる。国は来年度、無低を対象に、スプリンクラーの設置といった防火対策工事の費用の補助を始め、国と都道府県で費用の4分の3を負担する。

立教大大学院の稲葉剛特任准教授(居住福祉論)は「首都圏を中心に貧困ビジネスが深刻な問題になる中、規制を設けて住宅の質を底上げすることには賛成だ」と話し、スプリンクラーの設置補助も評価する。その一方で、「規制のやり方次第では、これまで困窮者を幅広く受け入れてきた小規模な事業者などが運営しづらくなる可能性があり、注意を払う必要がある」とも指摘している。

消火装置、補助申請にも「壁」

札幌市は昨年11月、「自動消火装置」の設置費の補助を独自に始めた。火災時に熱を感知し、天井などから消火剤をまく装置で、価格は数万円。2万8700円を上限に、費用の9割を補助する。今月15日までに、すでに補助されたものも含め72世帯89台の補助が決まっている。65歳以上だけで暮らす高齢世帯が対象だ。

しかし、生活困窮者は高齢者に限らない。ハイムを運営していた「合同会社なんもさサポート」は現在、同市内のアパート22棟で一部の部屋を借り、入居者約220人を支援している。年齢は20代から70代まで幅広く、藤本典良代表は「補助の対象年齢ではない人の方が多い」と話す。

補助の対象になっていても課題はある。入居者が暮らすアパートはなんもさの所有物件ではない。自動消火装置の設置には大家の許可が必要で、補助申請のハードルになっている。

実際、高齢の入居者で補助を受けている人はいないという。藤本代表は「生活保護を受け、ギリギリの状態で暮らしている人にとって、数千円の自己負担はかなり厳しい」と話す。

ハイムの火災を受け、生活困窮者の支援団体も独自の取り組みをしているが、限界があるという。

NPO法人「ほっとらんど」(北広島市)は昨年6月、初めて避難訓練をした。消防から避難時の心構えについて助言を受け、消火器の使い方も学んだ。ただ、スプリンクラーの設置は、業者の見積もりで900万円以上かかることが分かり、断念したという。

なんもさは、入居者に灯油ストーブではなく、ガスストーブをできるだけ使うようお願いしている。ただ、避難訓練は一般の入居者の協力が必要で、実現していない。「制度が使えなければ、自分たちで最低限の防火対策をしていくしかない。お金をかけずに済む対策などほとんどないと思うが……」。藤本代表は、こう漏らした。(平賀拓史、遠藤美波、布田一樹)

関連記事:【2019年2月5日】朝日新聞北海道版にインタビュー記事掲載

【2019年2月5日】朝日新聞北海道版にインタビュー記事掲載

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2019年2月5日付け朝日新聞北海道版に、稲葉のインタビュー記事が掲載されました。

自立支援住宅「そしあるハイム」の火災から1年を経たことを踏まえた特集記事の一つです。

そしあるハイム 火災から1年 貧困に寄り添う

困窮者支援 背景にある問題は
福祉・住宅政策を一体で

立教大大学院特任准教授 稲葉剛さんに聞く

そしあるハイムのように高齢者や障害者が暮らす施設で多くの犠牲者が出た火災は、過去にも繰り返されてきました。背景には、構造的な問題があります。

ハイムの運営会社は、行政の補助金などがない中で、行き場を失った人たちの住宅支援を手弁当でやってきたのだと思います。

民間の団体や個人が住宅支援をしようとすると、提供できるのは誰も借り手がつかないような木造の古い建物になりがちです。入居者は足の不自由な高齢者や障害者のなどの「災害弱者」が多い。火事で逃げ遅れるリスクの高い人たちが、災害に弱い物件に行き着くことになります。

民間任せの行政に責任がある。生活保護を中心とした福祉政策と、公営住宅などの住宅政策を一体で進めなければならないのに、厚生労働省と国土交通省が縦割りで動いてきました。

地方自治体は財政難の中、公営住宅の数を抑えており、十分な受け皿になっていません。生活保護はあっても、住まいという「器」は自力で用意しないといけない状況です。

貧困には、経済的な貧困と人間関係の貧困という二つの側面がある。困窮者支援には、一から人間関係を作り直すような支援も重要です。例を挙げるなら、「子ども食堂」。栄養バランスの取れた食事が提供されると同時に、地域の大人たちや子ども同士でつながることができる。人と人のつながりを結び直す場所としても機能しています。

貧困状態にある人は、恥ずかしいという気持ちを内面化しがち。困っていることをなかなか周囲に言えない。地域でいろんな人とつながれば、相談できる関係性が生まれるはずです。

アメリカには「ゲーテッド・コミュニティー」と呼ばれる町があります。周辺を壁で囲い、その中で富裕層だけが集まって暮らしているのです。税金が貧困対策に使われることへの拒絶感が強くなった結果です。

塀のすぐ外でホームレスの人が路上で亡くなっていても、見て見ぬふりをするのか。それとも、どんな環境に生まれても、誰もが最低限の生活を営める社会にするのか。私たちがどういう社会を選択するのか、という問題だと思います。

【略歴】
1969年、広島県生まれ。立教大大学院特任准教授(居住福祉論)。一般社団法人「つくろい東京ファンド」代表理事を務め、住まいを失った生活困窮者のためのシェルターやホームレス経験者が働くカフェなどの運営に関わる。著書に「貧困の現場から社会を変える」など。

【2018年12月30日】共同通信記事「『見えない貧困』広がる 支援団体の模索続く」にコメント掲載

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2018年12月30日付け東奥日報、京都新聞、愛媛新聞に「『見えない貧困』広がる 支援団体の模索続く」という共同通信の配信記事が掲載されました。稲葉のコメントも掲載されています。

 

野宿者は減少傾向も・・・
「見えない貧困」広がる  支援団体の模索続く

平成最後の年末、全国のホームレスは寒空の下で年の瀬を迎えた。野宿者の人数は減少傾向だが、路上以外の「目に見えにくい貧困は近年むしろ広がっている」と支援者は警鐘を鳴らす。なくならない貧困に対し、支援策を変化させつつ模索が続く。

路上での仕事をつくる雑誌「ビッグイシュー日本版」は2018年9月に創刊15周年となった。英国発の仕組みで、1冊350円のうち180円が売り手のホームレスの収入だ。佐野章二代表(77)は「当初はホームレスへの偏見が強かったが、仕事を求めている人が多いことが創刊して分かった」と振り返る。

ただ収支は3年前に赤字へ転落し、売上冊数も一時期より4割落ちた。厚生労働省の調査では、路上で暮らす人が15年前の約2万5千人から5千人弱へ減少.生活保護の受給を後押しする動きが広がり、行政が申請を拒みにくくなったことが背景にある。

一方、困窮者を支える「つくろい東京ファンド」の稲葉剛代表理事(49)は「非正規の仕事でやりくりする若者や、低収入の高齢者など『路上一歩手前』の人が増えていると感じる」と話す。

東京都が18年1月に公表した調査では、住居が無くインターネットカフェなどに泊まる「ネットカフェ難民」は都内で1日当たり約4千人。厚労省によると、平均的な所得の半分に満たない家庭で暮らす人の割合を示す「相対的貧困率」は15年時点で15・7%となり、単純計算では1980万人余りに上る。

こうした状況に対応しようと、大阪や東京の支援団体は「路上脱出・生活SOSガイド」を作成。ひとり親や依存症、性的少数者(LGBT)などを含め、さまざまな「生きづらさ」に関する相談窓口を紹介する。担当者は「貧困が見えにくいからこそ、行政だけでなく民間での連携や一人一人の取り組みが重要になっている」と話した。

 

※ビッグイシュー基金編「路上脱出・生活SOSガイド」の各地域版は以下でご覧になれます。

路上脱出・生活SOSガイド

【2018年12月7日】ダイヤモンドオンライン「生活保護のリアル」にコメント掲載

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2018年12月7日、ダイヤモンドオンラインのみわよしこさんによる連載記事「生活保護のリアル~私たちの明日は?」「社会的弱者を『劣悪な終の棲家】に押し込みかねない住宅政策の危うさ」に稲葉のコメントが掲載されました。

ぜひご一読ください。

以下のタイトルをクリックすると、リンク先に移ります。

社会的弱者を「劣悪な終の棲家」に押し込みかねない住宅政策の危うさ | 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ | ダイヤモンド・オンライン

 

関連記事:【2015年11月6日】 ダイヤモンドオンライン「生活保護のリアル」にインタビュー記事掲載

【2018年12月2日】北陸中日新聞「誰でも入居 窓口支援」にコメント掲載

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2018年12月2日付け北陸中日新聞「誰でも入居 窓口支援/金沢の企業 物件掘り起こし始動」という記事に稲葉のコメントが掲載されました。

http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2018120202000226.html

北陸発 誰でも入居 窓口支援 金沢の企業 物件掘り起こし始動

国推進「セーフティネット住宅」 

高齢者 困窮者 外国人 障害者 母・父子家庭

一人暮らしのお年寄りや低所得者らの入居を拒まない「セーフティネット住宅」を石川県内で増やそうと、金沢市の企業が賃貸物件の掘り起こしや入居後の生活サポートに乗り出した。国が登録を増やそうと推進するこの住宅は県内でこれまでゼロだったが、金沢、小松両市内に計五十二戸を確保した。三日から入居の相談窓口を本格稼働させる。(押川恵理子)

窓口を開いたのはマンション管理や清掃業務の企業「テオトリアッテ」(金沢市糸田)。竹森茂社長(42)は「持ち家を売却してアパートに住もうとした高齢者が年齢を理由に入居を断られた。そんなケースが身近でも数件あった」と開設の理由を話す。県から「住宅確保要配慮者居住支援法人」の指定を受け、高齢者や母子家庭、外国人就労者らの住まい確保を助ける。

相談窓口を担う鈴木芳幸さん(63)は「リスクが高い人に大家さんは貸したがらない。制度もまだまだ浸透していない」と話す。協力する大家を増やすため入居者の安否を電話で確認し、不慮の事故などで入居中に亡くなった場合の補償に応じるサービスを導入した。

入居後の生活サポートにも力を入れる。高齢の入居者らの希望に応じ、食料や日用品の買い物を請け負う。買い物代行の事業者、桶田淳平さん(38)=石川県白山市=は「顔を見て、元気ですかと声を掛ける。見守りにも役立つ」と語る。理学療法士と連携して一緒に運動したり、交流したりできる機会も設ける予定だ。

竹森さんは入居者やスタッフらがつながり、支え合う場として「子ども食堂のような『居住支援食堂』もつくりたい。就労支援も考えている」と語った。

安否確認のサービスと入居中に亡くなった場合の費用補償(部屋の清掃や葬儀の費用)を受けるには、初回登録料一万円と月額利用料千五百円(ともに税別)を支払う。買い物代行の利用料などは相談して決める。問い合わせはテオトリアッテ=電076(227)8014=へ。

単身高齢者 10年後は100万人増
専門家「公営住宅拡充も重要」

セーフティネット住宅は耐震性や広さなどの条件を満たした賃貸住宅の空き物件を登録する国の制度で、昨年十月に始まった。耐震改修や家賃の補助もある。国土交通省は二〇二〇年度までに全国十七万五千戸の登録を目指すが、十一月末現在で五千八百四十二戸にとどまる。大阪府が最多の四千五百十八戸を占め、富山や三重、滋賀など十二県はゼロ。

空き家は全国に約八百二十万戸あり、増加傾向にもかかわらず、セーフティネット住宅の登録は低迷している。背景には手続きの煩雑さに加え、家賃滞納や孤独死などのリスクへの懸念がある。一方で単身の高齢者は今後十年で百万人増えるとみられる。

ハウジングプア(住まいの貧困)問題に詳しい立教大大学院特任准教授の稲葉剛さんは「セーフティネット住宅と呼ぶにはそもそもの目標数が少ない。民間の空き家の活用は賛成だが、公営住宅の拡充と一緒に行うべきだ。低所得者に対しては公営住宅が第一と考えている」と話す。

「住まいを失うと、仕事探しに影響し、安定した仕事に就けない。住まいがないことを恥じ、自ら人間関係を断ってしまうケースも多い」と指摘する。経済と人間関係の二重の貧困に陥りやすいという。入居後の見守り、サポートの重要性も訴えた。

 

関連記事:【2018年8月2日】朝日新聞「住を支える そしあるハイム火災から半年」にコメント掲載

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