日々のできごと

LGBT支援ハウスをつくりたい!クラウドファンディングにご協力を!

提言・オピニオン 日々のできごと

私が代表理事を務める「つくろい東京ファンド」では、LGBTコミュニティの各団体・個人と連携をして、「LGBTハウジングファーストを考える会・東京」という団体を作り、中野区内にLGBT向けシェルターを開設する方向で準備を進めています。

7月13日(金)から、「日本初!貧困・孤独・病気 負のスパイラルから抜け出すための『LGBT支援ハウス』をつくりたい!」というタイトルで、中野区内に1部屋のシェルターをオープンするためのクラウドファンディングを開始しました。

※以下の画像をクリックすると、クラウドファンディングのページに移ります。

ぜひこのクラウドファンディングのキャンペーンにご協力ください。
SNSアカウントを持っている方は、以下の文章をコピペして、情報拡散にご協力いただけると大変ありがたいです。

 

日本初!貧困・孤独・病気
負のスパイラルから抜け出すための『LGBT支援ハウス』をつくりたい! | https://greenfunding.jp/fca/projects/2350
#LGBT支援ハウス

 

今回のキャンペーンの特徴は、私たち生活困窮者支援団体の関係者とLGBTコミュニティの諸団体・個人のネットワークによってプロジェクトを進めている点です。

私自身も、当事者団体の方々からLGBTの人たちの置かれている状況を学びながら、ディスカッションを重ね、合同プロジェクトを立ち上げるに至りました。
「これまでにない組み合わせ」という評価もいただいていますが、これまでにない組み合わせで、これまでにない事業に取り組んでいきたいと思います。

もう一つの特徴は、クラウドファンディングのお礼の品がこれまでになく、充実していること。
これは、アルファロメオと中村キース・ヘリング美術館、GREEN FUNDINGの全面協力により実現しました。10万円コースにはキース・ヘリングの自転車もあります。ぜひグッズもチェックしてみてください。

キャンペーンは9月末まで続くので、よろしくお願いします。

 

以下はプレスリリースの内容です。

*******************

【LGBTと生活困窮】貧困・孤独・病気という負のスパイラルから抜け出すための『LGBT支援ハウス』をつくる、コレクティブ・インパクト型のプロジェクトが、複数のNPO団体や個人の協働によりキックオフ。

ホームレス状態になったLGBT当事者が利用できる支援ハウス(個室シェルター)を開設し、複数の団体・個人が協働して支援にあたることを目指し、プロジェクトの実現に向けたクラウドファンディングを立ち上げ。

LGBTについての話題が、メディアなどで華やかに取り上げられることも多い現在。さまざまな状況におかれたLGBT当事者・生活困窮者に関する実情は、なかなか情報として発信されていません。都内で活動するNPO団体等にて行なっている日々の相談業務においては、住まいを失い「ホームレス状態」になった、あるいは現在なっているというLGBT当事者の方から声が少なくありません。

特にゲイ・バイセクシュアル男性やトランスジェンダーの方が、一度路上に出てしまった場合に入ることが出来る支援施設は不足しています。また、『「お金がない」から「健康を保てない」。「健康ではない」から、適切な相談を考えることができない。「相談できない」から、よい条件の仕事がみつからずお金がない。』という「負のスパイラル」を立ち切り、安心できる「個室」と「経験のある支援体制」が、ホームレス状態になったLGBT当事者にも必要だと考えています。

この度、都内を中心に、さまざまな状況におかれたLGBT当事者・生活困窮者の支援を続けている複数のNPO・個人・行政・当事者が、立場を越えて社会問題に取り組む「コレクティブ・インパクト」のアプローチで、この解決に取り組む「LGBTハウジングファーストを考える会・東京」を発足し、ホームレス状態になったLGBT当事者が利用できる支援ハウス(個室シェルター)の開設を目指すこととなりました。具体的な計画としては、中野区内に個室一室を借り、そこを「LGBT支援ハウス」として運用。多数の相談支援団体と連携して、支援を必要としている人につながり、ハウスを利用しながらニーズに合った支援を続けていきます。
「LGBT支援ハウス」の利用は原則として期間限定とし、私たちの会が掲げる「ハウジングファースト」の理念に基づき、できるだけ早い段階で安定した住まい(通常の賃貸アパート)へ移行をサポート。それぞれの新たな生活を応援していきます。また、今回のプロジェクトによる支援と平行して一年間をかけ調査もおこない、ニーズを探ることで、ここで得られた知見と成果を社会へフィードバックしていければと考えています。

なお、より多くの方々とともに本プロジェクトを実現していくために、クラウドファンディングをスタートします。ぜひ、ご支援および情報拡散のご協力をお願いします。

◆プロジェクト名

「日本初!貧困・孤独・病気、負のスパイラルから抜け出すための『LGBT支援ハウス』をつくりたい!」

◆主催

LGBTハウジングファーストを考える会・東京

◆呼びかけ人(50音順)

荒木順子(NPO法人akta)、生島嗣(NPO法人ぷれいす東京代表)、石坂わたる(中野区議会議員)、稲葉剛(一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事)、稲吉久乃 、遠藤まめた(やっぱ愛ダホ!idaho_net.代表)、大江千束(LOUD代表)、大島岳(一橋大学大学院)、金井聡(一橋大学大学院)、金谷勇歩、カラフル@はーと、前田邦博(文京区議会議員)、松中権(認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ 代表)、山縣真矢(NPO法人東京レインボープライド共同代表理事)

◆支援体制(予定)

・相談対応:特定非営利活動法人ぷれいす東京
・入居者へのサポート:カラフル@はーと、LOUD(ラウド)
・住まい探しのサポート:一般社団法人つくろい東京ファンド
・広報・ネットワーキング:認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ

◆具体的なスケジュール

7月13日(金):プロジェクト・スタート(クラウドファンディング開始)
8月:物件の調査および内定
9月:物件と支援体制の確定
10月:各種設備の準備や告知の開始
11月:相談者の受け入れを本格化

◆クラウドファンディングの詳細

・WEBサイト
https://greenfunding.jp/fca/projects/2350
・スケジュール
2018年7月13日(金)〜9月30日(日)

◆その他

・FBページ
https://www.facebook.com/LGBTHF/
・Twitter
https://twitter.com/LGBT_HF
・ハッシュタグ
#LGBT支援ハウス

 

生田武志×稲葉剛『当たり前の生活って何やねん?! 東西の貧困の現場から』、6月2日刊行!

日々のできごと 書評・関連書籍

尊敬する社会活動家の生田武志さんとの対談が本になりました。

 

昨年9月に大阪で開催された生田さんと私のトークセッション「当たり前の生活って何やねん?! 東西の貧困の現場から」は、ソーシャルワーカーの鶴幸一郎さんが中心となって企画され、会場では芦田麗子さんがコーディネイトをしてくださいました。

前半は生田さんと私の対談。後半は会場の参加者の皆さんからも様々な意見が出て、白熱した議論になりました。
この本は、このトークセッションの内容をまとめたもので、書籍化にあたり、埼玉大学の高端正幸さんが解説を書いてくれました。

読みやすい内容なので、ぜひ多くの方に手に取っていただければと願っています。
Amazonではすでに予約受付が開始されています。

 

 

『当たり前の生活って何やねん?! 東西の貧困の現場から』
生田武志 (著), 稲葉 剛 (著), コーディネート:芦田麗子 (著), 解説:高端正幸 (著)

【書籍情報】
単行本: 92ページ ¥ 972
出版社: 日本機関紙出版センター; 初版 (2018/6/2)
ISBN-10: 4889009590
ISBN-13: 978-4889009590
発売日: 2018/6/2

【内容紹介】
大阪と東京で、ともに路上生活者支援から貧困問題に関わることになった2人が、支援を通じて感じる「生きづらさ」「当たり前の生活」、そして「自己責任社会の罠を乗り越えるためにできること」について語り合った。

【著者について】

生田武志
1964年生まれ。同志社大学在学中から釜ヶ崎の日雇労働者・野宿者支援活動に関わる。2000年、「つぎ合わせの器は、ナイフで切られた果物となりえるか?」で群像新人賞評論部門優秀賞。2001年から各地の小、中、高校などで「野宿問題の授業」を行う。野宿者ネットワーク代表。一般社団法人「ホームレス問題の授業づくり全国ネット」代表理事。「フリーターズフリー」発行人。
著書に『〈野宿者襲撃〉論』(人文書院、2005)、『ルポ 最底辺 不安定就労と野宿』(ちくま新書、2007)、『貧困を考えよう』(岩波ジュニア新書、2009)、『おっちゃん、なんで外で寝なあかんの?―子ども夜回りと「ホームレス」の人たち』(あかね書房、2012)、『釜ヶ崎から 貧困と野宿の日本』(ちくま文庫、2016)など。

稲葉 剛
1969年生まれ。東京大学在学中から平和運動、外国人労働者支援活動に関わり、1994年より東京・新宿を中心に路上生活者支援活動に取り組む。2001年、湯浅誠とともに自立生活サポートセンター・もやいを設立。2014年まで理事長を務める。一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事。立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科特任准教授、住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人、生活保護問題対策全国会議幹事、「ホームレス問題の授業づくり全国ネット」理事など。
著書に『ハウジングファースト』(共編著、山吹書店、2018)、『貧困の現場から社会を変える』(堀之内出版、2016)、『生活保護から考える』(岩波新書、2013)、『ハウジングプア』(山吹書店、2009)など。

芦田麗子
1973年生まれ。龍谷大学大学院社会学研究科社会福祉学専攻修士課程修了。神戸親和女子大学講師。社会福祉士。大阪のDV 被害者サポートグループCOSMO で、立ち上げから解散までの12年間、ボランティアスタッフとして暴力被害を受けた女性や子どもの支援に関わる。現在は一般社団法人シンママ大阪応援団理事として活動中。『シングルマザーをひとりぼっちにしないために』(日本機関紙出版センター、2017)を監修。

【目次】

はじめに

第1章 ともに路上生活者支援から始まって

第2章 質問に答えながら考える

おわりに

解説 自己責任社会の罠を乗り越えるために(高端正幸)

関連記事:90年代の新宿ダンボール村を振り返る動画が公開されました。

 

90年代の新宿ダンボール村を振り返る動画が公開されました。

日々のできごと

ウェブメディアのTIMELINEで、1990年代の新宿ダンボール村を振り返る動画がアップされました。

拙著『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために』を読んでくれたTIMELINEの担当者から、この本の内容を映像化したいという依頼があり、取材に応じました。

写真家の迫川尚子さんの写真やビデオジャーナリストの遠藤大輔さんの映像も使われています。

ぜひご覧ください。

TIMELINEでは、今年3月にハウジングファーストについての動画も作ってもらいました。こちらも稲葉がインタビューに応じています。

まだの方は合わせてご覧ください。

関連記事:【2018年5月7日】朝日新聞「東京150年/集い声上げ続ける 広場から」で活動が紹介

 

稲葉剛・小川芳範・森川すいめい編『ハウジングファースト』、好評発売中です!

日々のできごと 書評・関連書籍

稲葉剛・小川芳範・森川すいめい編『ハウジングファースト~ 住まいからはじまる支援の可能性』(山吹書店・JRC)が4月20日に刊行されました。

 

「ハウジングファースト」の全体像を紹介する本を日本で初めて出したい!という思いから、私が1年半前に立案。関係者に声をかけて、お忙しい中、書いていただきました。

編集は、NPO法人TENOHASIのソーシャルワーカーの小川芳範さん、ハウジングファースト東京プロジェクトの代表医師である精神科医の森川すいめいさんと共に行いました。

出版は、拙著『ハウジングプア』を2009年に出していただいた山吹書店にお願いしました。

この本は、欧米で始まっているホームレス支援の革新的手法「ハウジングファースト」の理論と実践を日本で初めて紹介した書籍になります。
東京で「ハウジングファースト」型の支援を実践している医療・福祉関係者、アメリカのハウジングファーストを研究している研究者など、計10名が執筆を担当しています。

精神科医で、近年は「オープンダイアローグ」の紹介者として知られる斎藤環さんからは、素晴らしい推薦文をいただきました。

住まいは「尊厳」であり、住まいは「自由」だ。
つまり住まいは人間の条件なのだ。
オープンダイアローグやハームリダクションといった「新しい人間主義」の最先端、それがハウジングファーストなのである。-斎藤環

生活困窮者支援や生活保護の関係者だけでなく、精神保健医療福祉、障害者福祉、住宅セーフティネットといった分野において実践や研究をしている方、これらの分野に関心のある学生さんや一般の方々に読んでいただきたいと願っています。

よろしくお願いします。

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『ハウジングファースト~ 住まいからはじまる支援の可能性』

稲葉 剛 (著, 編集), 森川 すいめい (著, 編集), 小川 芳範 (著, 編集), 熊倉 陽介 (著), 山北 輝裕 (著), 吉田 涼 (著), 小林 美穂子 (著), 大澤 優真 (著), 渡邊 乾 (著), 高橋 慎一 (著)

欧米で始まっているホームレス支援の革新的手法「ハウジングファースト」の理論と実践を日本で初めて紹介した本
ハウジングファーストとは、無条件に、安定した住まいを提供する。「安定した住まいを得たいか否か」、問いはそれだけ。 得たいならば、住まいを支援する。そして、必要に応じて、本人のニーズにもとづいた支援をする。支援と住まいは完全に分けられる。 支援がなくても住まうことができ、住まいを失っても支援を利用することができる。それが、ハウジングファーストである。

価格:¥ 2,808
単行本(ソフトカバー): 224ページ
出版社: 山吹書店
ISBN-10: 4865380698
ISBN-13: 978-4865380699
発売日: 2018/4/20

目次
はじめに 「ハウジングファースト」という試みが始まっている(森川すいめい)
第1章 ハウジングファースト型のホームレス支援のエビデンスとその実践(熊倉陽介+森川すいめい)
第2章 パスウェイズ・トゥ・ハウジングとハウジングファースト(山北輝裕)
第3章 国内におけるホームレス対策の進展とハウジングファースト~東京23区における状況を中心に(稲葉 剛)
第4章 貧困ビジネス施設の実態(吉田 涼)
第5章 「自分の部屋が欲しい」―かなえてあげられなかったあなたへ(小林美穂子)
第6章 ハウジングファーストの人間観と支援アプローチ(小川芳範)
第7章 ホームレス状態にある人に対する居住支援の現状と課題~つくろいハウスの実践を通して(大澤優真)
第8章 日本の精神科医療とハウジングファースト(渡邊 乾)
第9章 ハウジングファーストと障害者自立生活運動(高橋慎一)
第10章 拡大する「住まいの貧困」とハウジングファースト(稲葉 剛)
◎ハウジングファースト東京プロジェクトのご紹介
おわりにかえて(稲葉 剛)

関連記事:ハウジングファーストを紹介する動画がアップされました!

 

『貧困の現場から社会を変える』(堀之内出版)が電子書籍化されました。

日々のできごと 書評・関連書籍

2016年に上梓した拙著『貧困の現場から社会を変える』(堀之内出版)は、順調に版を重ねてきましたが、このたび、電子書籍版(Kindle版)が発売されました。

貧困問題の入門書として、学生さんなど、この問題に初めて触れる方に広く読んでいただいています。

まだの方はぜひこの機会にお読みいただければと思います。よろしくお願いします。

以下の画像をクリックすると、Amazonのページに行きます。

【書籍紹介】

政治だけじゃない。貧困が広がる社会を、私たち自身が変えることができる。下流老人、貧困女子……。一億総中流社会の崩壊がより深刻な今、貧困問題はだれにとっても人ごとではありません。ではどのようにしたら、そうした問題を解決したり、未然に防いだりすることができるのでしょうか。長く貧困問題の現場に関わり、さまざまな提言や制度改革に取り組んできた著者が記す、貧困社会を変える希望の1冊。用語解説もつき、中学生くらいからでもよみやすく、わかりやすい内容です。

 

私の書いた本では、他に『生活保護から考える』(岩波書店)、『英語のおさらい』(自由国民社)も電子書籍版(Kindle版)が出ています。

ちなみに『英語のおさらい』は、私が学習塾講師をしていた時の経験に基いて書いた「大人が中学英語をやりなおす」というコンセプトの本です。貧困問題に関する内容ではないので、お間違えなく。

関連記事:『貧困の現場から社会を変える』(堀之内出版)が増刷!朝日新聞に書評も掲載されました。

関連記事:【2016年10月22日】 『SYNODOS』にインタビュー記事が掲載

 

ハウジングファーストを紹介する動画がアップされました!

日々のできごと

TIMELINEというウェブメディアにハウジングファースト東京プロジェクトの取り組みを紹介する動画(約3分)を作っていただきました。
私がインタビューに応じており、つくろい東京ファンドの個室シェルター「つくろいハウス」や夜回りの様子も出ています。

下記よりご覧ください。

[NEWS] ホームレスというレッテルを外す。東京から始まる新しい自立支援とは

 

ハウジングファーストに関する動画は、こちらにもあります。まだの方はぜひご覧ください。

 

ハウジングファースト東京プロジェクト

 

『ハウジング・ファースト』 フィラデルフィアにおける成功の記録

 

※稲葉が代表理事を務める一般社団法人つくろい東京ファンドは、都内の7つの団体で作るハウジングファースト東京プロジェクトに加入しています。つくろい東京ファンドのウェブサイトは、こちらです。

 

生活保護「改正」法案に異議あり!厚労省政務三役が当事者に会うことを求めます。

提言・オピニオン 日々のできごと

いのちのとりで裁判全国アクションと生活保護問題対策全国会議は、3月19日、厚生労働省に生活保護基準引き下げ撤回等を求める署名と生活保護「改正」法案に関する要望書を提出しました。

要望の項目は以下のとおりです。

1 2013年度からの史上最大(平均6.5%、最大10%、総額670億円)の生活扶助基準の引き下げを撤回してください。

2 2018年10月からのさらなる生活扶助基準の引き下げ(平均1.8%、最大5%、総額160億円)はしないでください。

3 今国会で審議予定の生活保護「改正」法案のうち次の各条文案は削除してください。

①生活保護法63条に基づく「払いすぎた保護費の返還債権」について非免責債権化するとともに保護費からの天引き徴収を可能とする生活保護「改正」法案77条の2及び78条の2

②生活保護利用者については「原則として後発医薬品によりその給付を行う」とする生活保護「改正」法案34条3項

4 2018年度から全国的に推進するとしている「薬局一元化事業」は実施しないでください。

5 すみやかに政務三役が直接当事者・支援者の声を聴く機会をもうけるとともに,今後,生活保護基準の見直しや法改正を行う場合には,必ず当事者や支援者の意見を聞くようにしてください。

以 上

また、生活保護問題対策全国会議が作成した意見書も同時に提出しました。こちらの意見書には、現在、国会に提出されている生活保護「改正」法案の問題点が詳しく書かれています。全文は以下のページでご覧ください。

生活保護「改正」法案の一部削除等を求める意見書

申し入れには、国際NGOの「世界の医療団」のスタッフも同席して、生活保護利用者のみにジェネリック医薬品の使用を原則化することに反対する声明を提出しました。

声明:生活保護受給者に対する後発医薬品(ジェネリック)の使用を原則化する法案の撤回を求めます | 国際協力NGO 世界の医療団

要望書等を提出した後、定塚社会・援護局長との話し合いが行われました。
この話し合いには、各地で生活保護を利用している4人の当事者も参加し、発言をしました。

もともと、私たちは厚生労働省の政務三役が生活保護の利用当事者に直接会うことを求めていました。

今年3月5日、参議院予算委員会で、山本太郎議員(自由党)と安倍晋三首相との間で、以下のような質疑がありました。

山本:総理、(生活保護の)当事者の声聞いたことありますか。聞いたことがない、聞いたことがないのであればセッティングします、直接聞いていただきたいんです。(生活保護基準の引き下げによって)もう今みんなぎりぎりなんですよ。死ぬか生きるかなんです。よろしくお願いします。

安倍:まさにこれは担当の厚労大臣がしっかりと所管をしているわけでありますから、そうした声については担当の大臣あるいは役所からしっかりと承りたいと、このように考えております。

このやりとりを受けて、私たちは厚生労働大臣または副大臣、政務官が当事者と会って、直接、話を聞くことを求めてきました。しかし、「政務三役の都合がつかない」ということで、この日は社会・援護局長が対応することになったのです。

話し合いには、山井和則議員、山本太郎議員、初鹿明博議員、高橋千鶴子議員も同席してくれました。

ただ、社会・援護局長の対応は通り一遍のものでした。今後、政務三役との話し合いをセッティングしてほしいという要望にも、「私が三役の代わりに出てきている」と述べて消極的でした。

参加した当事者の方々は、その後の記者会見でそれぞれ「話が伝わった気がしない」とお話しされていました。

30代の女性は、「声は届いたとは思えない。政務三役に会いたいという気持ちでいたが、かなわなかった。社会・援護局長に、今回の基準引き下げ発表の後に緊急に実施したホットラインに寄せられた切実な声をお伝えした。食事の回数を減らすなど、基本的な生活の部分を削らないと生活できない状態になっている。愚痴を聞いてほしいわけではなく、当事者の声を聞いた上で制度に反映させてほしい」と述べていました。

最年長の八木さんは、「最近は、私たちの声は国会には届かないと思うようになった。5月で92歳になるが、歩ける間はがんばっていきたい」とお話されていました。

2013年法改正の「附帯決議」にも「受給者」の意見を聴くと明記

2013年に生活保護法の一部が「改正」された際、参議院厚生労働委員会で採択された附帯決議には、「5年後の見直しに際しては…生活保護受給者、これを支援する団体、貧困問題に関し優れた見識を有する者等、関係者の意見を充分聴収した上で、必要な改正を行なうこと」と記されていました。

附帯決議の全文はこちら。

しかし、5年後にあたる今回の法改正の手続きにおいて、当事者の声は全く反映されていません。これは決議違反だと言えます。

引き続き、厚生労働省の政務三役が当事者に直接会う場の設定を求めていくので、ご注目をお願いします。

関連記事:【2017年12月29日】SYNODOSに生活保護に関するインタビュー記事掲載

社会の底割れを招く生活保護基準引き下げに反対!署名を提出しました。

提言・オピニオン 日々のできごと

本日(12月15日)、私が共同代表を務める「いのちのとりで裁判全国アクション」は、厚生労働省に「生活保護制度の充実を求める緊急署名」第一次集約分17471筆分を提出しました。

 

署名で要望しているのは、以下の4点です。

1.社会保障と教育への予算配分率を先進ヨーロッパ諸国並みに引き上げてください。
2.生活保護世帯の子どもの大学・専門学校等への進学を認め、低所得世帯の学費減免と給付型奨学金を拡充してください。
3.生活保護の母子加算の削減や級地の見直し等さらなる生活保護基準の引き下げをしないでください。
4.生活扶助基準・住宅扶助基準・冬季加算を元に戻し、夏季加算を創設してください。

この緊急署名は、今年10月下旬から集め始めたものですが、12月に入り、「厚生労働省がさらなる生活保護基準の引き下げを検討している」との報道が流れて以来、オンラインを中心に署名が急速に広がりました。

本日提出分のうち、約4分の1にあたる3794筆分はオンライン署名でした。

署名提出の後、厚生労働記者会で記者会見を行いました。会見には生活保護の利用当事者も3人参加し、各メディアに「生活保護利用者の生活実態を知ってほしい」と訴えました。

署名提出と記者会見の様子は、すでに各社で報道されています。NHKとTBSの報道は下記リンク先よりご覧ください(一定期間が過ぎると、リンクが切れる可能性があります)。

生活扶助引き下げ方針 撤回求め署名提出 | NHKニュース 

生活保護費の引き下げ反対、弁護士ら要望書提出 TBS NEWS 

新聞各社は明日の朝刊に記事が出る見込みです。ぜひご注目ください。

一般低所得世帯との比較は「悪魔のカラクリ」

私は記者会見の場で、生活保護問題対策全国会議が発表した緊急抗議声明の内容を説明して、「下位10%の一般低所得世帯の消費実態と比較して、生活保護基準の方が相対的に高いので、基準を引き下げる」という厚労省の考え方を強く批判しました。

「一般低所得者世帯と比較して、生活保護基準を下げる」というのは、一見、合理的なように見えるかもしれませんが、この理屈で行くと、「政府が貧困対策に失敗すれば、失敗するほど、生活保護基準を下げて、社会保障費を抑制できる」ということになります。

例えば、「一般低所得世帯」の中には、生活保護を利用する資格がありながら、行政の「水際作戦」などによって利用できておらず、「受給漏れ」状態にある方が多数含まれています。

生活保護の捕捉率(利用資格のある人のうち、実際に制度を利用できている人の割合)が2~3割と言われる中で、生活保護基準を下位10%の層の人たちの消費実態と比較すれば、どういう結果になるのかは、最初から明らかです。

生活保護行政が充分に機能していない結果が、生活保護基準の引き下げという形で、制度利用者に押し付けられてしまうのです。

そして、生活保護基準は他の低所得者対策の基準とも連動しているので、その基準が下がれば、他の社会保障制度も利用しづらくなります。

その影響で、下位10%の人たちの生活がさらに苦しくなれば、その事実をもとにさらに生活保護基準を下げることが可能になります。これは「貧困スパイラル」と言われている現象です。

「貧困スパイラル」では、政府が貧困対策に失敗し、低所得者の生活が悪化すればするほど、生活保護基準を下げることができます。

極論を言えば、貧困が拡大し、国民の10%が飢える状態にまでなってしまえば、それとの比較で、生活保護基準をゼロに近づけることまで可能になるのです。

このように、格差や貧困が拡大している現代の日本社会において、「一般低所得者世帯との比較」論は「悪魔のカラクリ」になってしまうのです。

生活保護基準部会でも、この点については各委員から何度も懸念が示されていました。その指摘をスルーして、引き下げを強行すべきではない、と私は強調しました。

引き下げ幅が小さければ良いわけではない

引き下げ額は最大13.7%という報道もありましたが、5%に圧縮するという各社報道もあります。

この点について、記者から質問をされましたが、私は「引き下げ幅が小さければいいという問題ではない。私たちは前回、2013年の引き下げ自体が不当であり、違憲だと考えている。すでに現在の基準では、健康で文化的な生活をおくるのに困難な状況になっている。あくまで、前回の引き下げ前の基準(2012年までの基準)に戻すことを求めたい」と答えました。

 

緊急署名は継続中です!ぜひご協力ください!

緊急署名は、来年1月末まで継続して募集しています。まだの方はご協力をお願いします。

「生活保護制度の充実を求める緊急署名」を募っています(いのちのとりで裁判全国アクション)

同アクションでは、今後とも緊急の抗議行動を企画していきます。ぜひご注目ください。

 

小田原市ジャンパー問題を検証する書籍が出版されました!

日々のできごと 書評・関連書籍

全国の福祉関係者に衝撃を与えた小田原市「保護なめんなジャンパー」問題の発覚から半年が経ちました。

今年春、小田原市はこの事件を検証する検討会を設置し、検討会は画期的な内容の「報告書」を発表しました。

このジャンパー問題の核心に迫り、検討会報告の意義についてまとめた書籍が出版されました。私も「『住まいは人権』が欠如した小田原市生活保護行政の問題点」という文章を寄稿しています。

ぜひご一読ください!以下の画像をクリックすると、出版社のサイトに移ります。

「生活保護なめんな」ジャンパー事件から考える-絶望から生まれつつある希望
生活保護問題対策全国会議/編著
尾藤廣喜、小久保哲郎、田川英信、藤藪貴治、渡辺潤、橋本真希子、西田真季子、稲葉剛、雨宮処凛、吉永純/著

A5判/144頁  2017年7月発行
1500円(税別)
ISBN978-4-87154-152-7

小田原市で発覚した衝撃の「生活保護なめんな」ジャンパー事件…。 生活保護利用者を侮蔑するジャンパーなどを10年もの間、職員は身にまとい続けることができたのか? 問題の核心はなにか? 全国の福祉現場に「見えないジャンパー」は蔓延していないか? 小田原市ジャンパー事件発覚を契機に、生活保護行政の問題点と改善の道筋を、生活保護利用者、弁護士、研究者、福祉職員、ジャーナリストが考え合い、提起する話題の労作。

その後、小田原市では画期的な検証作業によって、生活保護行政が大きく改善されようとしている。それは、「絶望から生まれつつある希望」でもある。その詳細を、本書は網羅する。 「検証委員会報告書」、改訂『生活保護のしおり』も全文収録。

【目次】

はじめに   「生活保護なめんな」ジャンパー事件をどう見るか ………尾藤廣喜

1章 ジャンパー事件の背景、その後の経緯、そして改善への課題………小久保哲郎
2章 改善された小田原市『生活保護のしおり』………田川英信
3章 全国の「見えないジャンパー」問題を解決するために………藤藪貴治・渡辺 潤

寄稿
◆小田原市生活保護問題について感じたこと、考えたこと……橋本真希子
◆背景にある生活保護バッシング……西田真季子
◆「住まいは人権」が欠如した小田原市生活保護行政の問題点……稲葉 剛
◆変わり始めた小田原市……雨宮処凛

終章 小田原市「生活保護行政のあり方検討会報告書」を片手に、
利用者と「ともに命を輝かす」ケースワーカーに………吉永 純

検討会報告書、改訂『生活保護のしおり』全文所載

 

今年の「りんりんふぇす」は10月15日(日)開催!予約受付開始しています!

日々のできごと

ミュージシャンの寺尾紗穂さんが「ホームレスの当事者や経験者と一緒に音楽を楽しみたい」と、私を含むホームレス支援の関係者に声をかけたことから始まった「りんりんふぇす」。

ホームレスの人たちの仕事をつくる雑誌「ビッグイシュー日本版」の応援イベントとして、すっかり定着し、今年で8回目を迎えることになりました。

「りんりんふぇす2017」は、10月15日(日)に行われることが決定!すでに予約受付も開始しています。

詳しくは以下の画像をクリックして、公式サイトをご覧ください。

当日は、フェアトレード&自家焙煎の「潮の路珈琲」の販売も行います。お楽しみに!

●名 称:
 りんりんふぇす2017
 Sing with your neighbors
 THE BIG ISSUE support live vol.8
●日 時:
 2017年10月15日(日) 
 開場 13:00/開演 14:00 ~  ※終演19:00予定
●料 金:
 前売券 2,500円  ※税込・入退場自由
 当日券 3,000円     小学生以下無料
●会 場:
 梅窓院 祖師堂(そしどう)
〒107-0062 東京都港区南青山2丁目26-38
※東京メトロ銀座線 外苑前駅1a出口徒歩1分
※駐車場はございません。お車での来場はお控えください。
●内 容:
 音楽ライブ/1部・2部制
 座談会/1部終了後に行います
 炊き出し/簡単な食事(無料)、フェアトレードのコーヒー販売
●出 演:
 折坂悠太、OKI(Oki Dub Ainu Band)、加納真実(パフォーマンス)
 キセル、ソケリッサ!、寺尾紗穂+エマーソン北村
●座談会:
 「ひとりの老いを、みんなで生きる」
 寺尾紗穂、稲葉剛、吉水岳彦
 ビッグイシュー販売者、他
●主 催:
 「THE BIG ISSUE」 support Live vol.8実行委員会
●協 力:
 有限会社ビッグイシュー日本、認定NPO法人ビッグイシュー基金
 一般社団法人つくろい東京ファンド、社会慈業委員会ひとさじの会
 キーン・ジャパン合同会社、公益財団法人 浄土宗ともいき財団
 コミュニティホーム べてぶくろ、池袋あさやけベーカリー
 高田馬場福祉作業所、在日ベトナム仏教信徒会、浄土宗 梅窓院
●問合せ:
 singwithyourneighbors@gmail.com
※梅窓院(会場)へのお問合せはご遠慮下さい。
●備 考:
観覧席は倚子を200脚、座布団を100個ほど用意でゆったり観れます。
小学生以下(12歳以下)はチケット代は無料です。
ぜひとも家族そろってお楽しみください。

※皆さまへのお願い※
当日、ホール内での飲食は禁止となっています。会場外もしくはロビーの飲食スペースをご利用くださいますよう、どうかよろしくお願いします。

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