日々のできごと

新著『閉ざされた扉をこじ開ける~排除と貧困に抗うソーシャルアクション』(朝日新書)、3月13日刊行です!

日々のできごと 書評・関連書籍

拙著『閉ざされた扉をこじ開ける~排除と貧困に抗うソーシャルアクション』が3月13日、朝日新書から刊行されます。

朝日新聞社のオピニオンサイト「論座」で、3年以上にわたって連載をしているシリーズ「貧困の現場から」の記事をもとに、最新の情報や活動報告を加えて、大幅に加筆・修正した内容になっています。

すでに予約も始まっているので、ぜひお買い求めください。

 

 

全国書店ネットワークe-honサイトはこちら。

 

『閉ざされた扉をこじ開ける~排除と貧困に抗うソーシャルアクション』 

著者:稲葉剛

本体790円+税(計869円)

新書: 224ページ
出版社: 朝日新聞出版 (2020/3/13)

ISBN-10: 4022950595
ISBN-13: 978-4022950598

《内容紹介》
住宅確保は自己責任とされ政策として意識されたことのない日本。
住まいの貧困に取り組む著者は、
住宅確保ができずに路上生活から死に至る例を数限りなく見てきた。
支援・相談の現場歴二十余年の経験から、「2020以後」の日本社会に警鐘を鳴らす。

《目次》

はじめに   

第1章 2020年東京五輪の陰で排除される人々  

・池袋西口公園から消えた路上生活者
・新国立競技場建設に伴う排除
・都営霞ヶ丘アパートの取り壊し
・追いやられる原発事故避難者
・「祝賀資本主義」の弊害
・命と安全を守る意識が欠如した台東区
・カジノ問題で揺れる横浜・寿町
・ホームレス問題とギャンブル依存症の深い関連
・立教大学におけるカジノ推進イベント
・犯罪歴のデジタルタトゥー
・貧困状態を固定化しかねない「バーチャルスラム」
など

第2章 世代を越えて拡大する住まいの貧困  

・今晩から野宿になるとブログで報告した若者
・親元から出ることができない若者たち
・困難極める単身高齢者の部屋探し
・障害者差別解消法は入居差別をなくせるか
・新たな住宅セーフティネット制度
・外国人への入居差別
・LGBTの住まい探しの困難
・「LGBT支援ハウス」開設
・住宅政策を選挙の争点に
など

第3章 最後のセーフティネットをめぐる攻防  

・「私は人間だ、犬ではない」
・立川市生活保護廃止自殺事件調査団の結成
・「保護なめんな」ジャンパーの衝撃
・「生活保護受給者」から「生活保護利用者」 へ
・自民党の公約実現のための生活保護基準引き下げ
・厚生労働官僚はどのように痕跡をもみ消したのか
・「貧困スパイラル」という「悪魔のカラクリ」
・「健康で文化的な生活」とは?
など

第4章 見えなくさせられた人たちとつながる  

・『路上脱出ガイド』を作成、無償配布
・待っているだけでは出会えない少女たち
・漂流する妊婦を支える
・新たな基金を作り、緊急宿泊支援に助成
・「障害の社会モデル」、変わるべきは社会環境だ
・健康格差を生じさせる社会的要因
・貧困対策にも分断が持ち込まれている
・誰も路頭に迷わせない東京をつくる
・新宿で「年越し大人食堂」を開催
など

おわりに   

認定NPO法人ビッグイシュー基金の共同代表に就任しました。

日々のできごと

2017年より私は、認定NPO法人ビッグイシュー基金の理事を務めてきましたが、このたび、同基金が複数代表制に移行したのに伴い、共同代表に就任いたしました。

今後、ビッグイシュー基金は、米本昌平さん、枝元なほみさんと私の3人代表制という形になります。前理事長で、有限会社ビッグイシュー日本代表の佐野章二さんは、引き続き、同基金の理事として関わってくれることになっています。

1991年にイギリスで始まった「ビッグイシュー」は、世界各国で販売されていますが、日本では2003年に「ビッグイシュー日本版」の販売が開始されました。日本では有限会社ビッグイシュー日本が月2回発行し、350円の販売価格のうち180円がホームレス当事者である販売者の取り分になる仕組みです。

認定NPO法人ビッグイシュー基金は、雑誌の発行が始まってから4年が経った2007年、ホームレスの人々の支援には雑誌販売を通した仕事づくりだけでなく、総合的なサポートが必要だという趣旨で設立されました。

ビッグイシュー基金は誰もが生きやすい社会を作るため、1.ホームレスを中心に生活困窮者の自立を応援、2.ホームレス問題解決のネットワークづくりと社会への政策提案、3.ボランティア活動と市民参加という3本柱の応援事業を展開しています。

私はこれまで『路上脱出・生活SOSガイド』の編集や配布、『住宅政策提案書』、『若者の住宅問題』などの調査・提言活動など、さまざまな分野でビッグイシュー基金の活動に関わってきました。

今後は、共同代表の一人としてビッグイシュー基金の活動をさらに発展させていきたいと考えています。一般社団法人つくろい東京ファンドの代表理事としての活動、立教大学教員としての仕事と「兼業」する形になりますが、よろしくお願いいたします。

以下は、「ビッグイシュー日本版」2019年12月15日号の「ビッグイシュー基金通信」欄からの引用です。

ビッグイシュー基金は複数代表制になりました

基金は19年11月4日の理事会で、理事長・副理事長体制から複数代表制へ変えることにしました。
権限や責任を分散し、活動を外へ開き、大きく変化する社会へ対応するためです。

新共同代表3人は米本昌平(東京大学客員教授)、稲葉剛(一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事)、枝元なほみ(料理研究家)です。
さらに外へ開く基金の活動への参加を心よりお待ちします。

 

「ホームレス支援をアップデートする」~「ビッグイシュー」364号でゲスト編集長を務めました

日々のできごと

8月1日から販売されている「ビッグイシュー日本版」364号で、ゲスト編集長を務めました。特集のタイトルは、「ホームレス(HOMELESS)支援をアップデートする」です。

 

THE BIG ISSUE JAPAN364号

特集 ホームレス支援をアップデートする――稲葉剛ゲスト編集長

2万5296人(2003年)から4555人(2019年)へ。厚生労働省の概数調査では「ホームレス」数が減り続けている。この十数年間、官民による支援が広がった結果、路上や公園、河川敷など屋外で暮らす人が劇的に減少したのは事実だ。

しかし、「ホームレス“homeless”」という言葉を「安心して暮らせる住まいがない状態」というグローバルスタンダードの定義で捉えると、見えてくる風景は一変する。家庭に居場所がなく、街をさまよう10代の子どもたち、難民として日本に逃れてきた外国人、ネットカフェで途方に暮れる妊婦……。私たちが通常、イメージする中高年男性中心の「ホームレス」像とは違い、世代や国籍も多様な人たちが住まいを失っている現実が広がりつつある。

支援の現場では、homeless状態にある人たちを支えるための新たな動きが始まっている。アップデートされつつあるhomeless支援の最前線をお伝えする。(稲葉剛)

*目次より

対談 稲葉剛 × 仁藤夢乃さん

オリンピックを機に「包摂都市」目指す
ARCH 河西奈緒さん

難民シェアハウス「TOKIWA」オープン
WELgee 渡部清花さん

「居場所がない妊婦」からのSOS!
ピッコラーレ 中島かおりさん

「JOIN」4つの市民団体が連携
コミュニティワーク研究実践センター 佐渡洋子さん

〈コラム〉スコットランドに“ホームレス村”誕生

 

364号の表紙は、『セサミストリート』のリリー。ホームレスの女の子という設定です。
TOP INTERVIEW スペシャルインタビュー

『セサミストリート』リリー

世界中で愛される教育テレビ番組『セサミストリート』に2011年から登場した「リリー」は、食料不安を抱えた後、家族でホームレス状態になった女の子。リリーの誕生秘話、そして子どもたちとともにホームレス問題を語らう重要性について、制作者たちが語ります。

ビッグイシューは、ホームレスの人たちの仕事づくりを目的とした雑誌です。販売場所は、下記をご覧ください。

ビッグイシュー販売場所

販売者の小磯さんに販促用のパネルを持ってもらい、写真を撮らせていただきました。小磯さんは、ホームレス経験者によるダンスチーム「ソケリッサ!」のメンバーとしても知られています。

ぜひ路上でお買い求めください!

 

関連記事:女子高生とホームレス~安心できる場所を作るために:対談 仁藤夢乃さん(2014年12月)

 

書籍刊行から1年!広がる #ハウジングファースト テレビや演劇でも。

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昨年4月に、稲葉剛・小川芳範・森川すいめい編『ハウジングファースト~ 住まいからはじまる支援の可能性』(山吹書店・JRC)が刊行されて1年になります。

※画像をクリックすると、出版社のサイトに移ります。

関連記事:【2018年5月27日】毎日新聞書評欄で『ハウジングファースト』が紹介されました。

専門書なので売れ行きは地味ですが、福祉・医療関係者を中心にじわじわと広がってきています。

NHK Eテレの「ハートネットTV」でも、ついに「ハウジングファースト」の特集が組まれることになりました。

東京都内の7団体で構成され、私も関わっている「ハウジングファースト東京プロジェクト」の活動に取材した番組です。4月9日(火)20時から放映されるので、ぜひご覧ください(再放送は4月16日(火)13時5分~)。

ハートネットTV TOKYO“ホームレス”2019「ハウジングファースト」

ホームレスを取り巻く現状が厳しさを増しているのではないかと懸念されている。そんな中、ホームレス支援のエキスパートたちが立ち上げた新発想のプロジェクトとは?!

 

また、「ハウジングファースト東京プロジェクト」では元ホームレスの人たちによるパン作りの取り組みも行なわれていますが、この「池袋あさやけベーカリー」の実話をもとにした演劇『つながりのレシピ』(秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場第121回公演)が4月5日から始まりました。

※画像をクリックすると、劇団のサイトに移ります。

秋田雨雀・土方与志記念
青年劇場第121回公演

つながりのレシピ

福山啓子=作  関根信一=演出

「順調に失敗だらけ」のパン作り
苦労を取り戻しこころが健康になる物語

孤独に陥った男の「人」とのつながり直しは・・・

あらすじ

ところは東京・池袋にほど近い住宅街の一角にあるとある家。
あるじの陽一は、定年直後に妻を失い、すっかり意気消沈。
そんな父を心配して娘が時々様子を見に来ている。
ある日、はからずも妻が遺したレシピをもとにパンを焼くことになったのだが、
手伝いに集まったのは、元ホームレスや精神的病いを抱えている人たちだった・・・!

4月14日まで、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで公演があるので、ぜひ観に行っていただければと思います。劇場では『ハウジングファースト』の本も販売してくれています。

劇団のサイトには私の推薦文も掲載していただきました。

https://www.seinengekijo.co.jp/s/recipe/recipe-me.html

稲葉剛(一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事)

「ホームレス」という名前の人がいるわけではない。
生活に困窮して、ホームレス状態に陥った一人ひとりの人間がいるだけだ、と私たち支援関係者は訴えてきました。
この演劇を通して、そうした一人ひとりの人生に想いをめぐらす方が増えることを願っています。

 

テレビ番組や演劇を通して、ぜひハウジングファーストの実践に触れていただければと思っています。よろしくお願いします。

 

誰も路頭に迷わせない東京へ!「東京アンブレラ基金」設立にご協力を!

日々のできごと

3月28日(木)、私が代表理事を務める「つくろい東京ファンド」は新たなプロジェクト立ち上げのためのクラウドファンディングを開始しました。

「今夜、行き場のない人」を路頭に迷わせないため、団体の枠を越えた基金を作りたい!- クラウドファンディングCAMPFIRE

今日も、誰かの緊急事態。でも、東京には「傘」がない。

世代、国籍、SOGI……あらゆる分断を越えて、誰も路頭に迷わせない東京をつくるため、8団体協働で緊急一時宿泊時の宿泊費拠出と横断的な調査をおこなう「東京アンブレラ基金」を立ち上げます。

 

近年、さまざまな分野で対人援助を行なっている都内の団体が、住まいを喪失した相談者(対象は、路上生活者、十代の若者、LGBT、難民などそれぞれ)への緊急支援としてネットカフェやビジネスホテルなどの宿泊代等を自腹で支給するケースが増えているという話を聞く機会が増えてきました。

そこで、つくろい東京ファンドとして「東京アンブレラ基金」という基金を設立し、各団体が実施する緊急支援に対して、1人あたり1泊3000円(4泊まで)の助成をおこなうという仕組みを作ることにしました。
「アンブレラ」という言葉には、「雨露をしのぐことのできる場所」という意味を込めています。

社会的には、さまざまな分野で活動をする団体が連携をすることで、「世代や国籍、SOGIといった様々な分断を越えて、誰も路頭に迷わせない東京をつくる」というメッセージを打ち出していきたいと考えています。

現時点で、「東京アンブレラ基金」の協働団体となることが決まっているのは、以下の7団体です。

・NPO法人TENOHASI(路上生活者支援)
・一般社団法人Colabo(若者支援)
・認定NPO法人難民支援協会(難民支援)
・LGBTのハウジングファーストを考える会・東京(LGBTの生活困窮者支援)
・NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク(子ども支援)
・避難の協同センター(原発避難者支援)
・NPO法人 人身取引被害者サポートセンター ライトハウス(人身取引被害者支援)

また、広報や調査研究では、「東京ストリートカウント」の取り組みで知られるARCHにご協力いただいています。

クラウドファンディングは200万円を目標にしています。これは延べ660泊を可能にする金額です。
集まった資金は、クラウドファンディングの手数料を除き、全額が直接支援に使われます。

クラウドファンディングの成否はSNSでの拡散にかかっています。
ぜひ情報の拡散にご協力ください。よろしくお願いいたします。

 

「今夜、行き場のない人」を路頭に迷わせないため、団体の枠を越えた基金を作りたい! – CAMPFIRE(キャンプファイヤー) https://camp-fire.jp/projects/view/127236

#東京には傘がない #アンブレラ基金

2月22日(金)15時~生活保護引下げ違憲東京国賠訴訟を傍聴しよう!

日々のできごと

2013年からの生活保護基準引下げの違憲性を問う「いのちのとりで裁判」が全国各地で進められています。

東京では2つの裁判が進行していますが、先行する「はっさく訴訟」の第11回口頭弁論が2月22日(金)15時~東京地裁103号法廷で開かれます。

弁護団の白木敦士弁護士に今回の口頭弁論の「見どころ」をまとめていただきましたので、ぜひご一読の上、傍聴にお越しください。

https://blog.goo.ne.jp/seihohassaku/e/9be06e0f043df23d1bd6a08383b6953d

はっさく訴訟原告団を応援してくださる皆様

平素より、生活保護引下げ違憲東京国賠訴訟(はっさく訴訟)をご支援いただきまして誠に有難うございます。日頃より多大なるご支援を賜りまして、感謝申し上げます。

弁護団事務局長(弁護士)の白木敦士と申します。次回弁論期日に関するご案内をさせていただければと思い、記事アップをさせていただきました。
お手数ではございますが、ご案内を拡散いただければ幸いです。

また、寒さが厳しい時期となりますが、裁判所に足を運んでいただき、原告団を応援いただければ有難く思います。
どうぞ、宜しくお願い申し上げます。

1 次回期日
2019年2月22日(金)
15時00分~

2 法廷
東京地方裁判所103号法廷

3 ビラ配りの詳細
14時20分から、東京地方裁判所・桜田門側エントランス前で実施する予定です。
雨天時については、行いません。

4 事件の進行予定(予定)
(1)原告提出書面の陳述
(2)弁護団・意見陳述
(3)原告本人・意見陳述

5 傍聴の見どころ

(1)ポイントその1

これまで、被告国側からは、以下の点に対する主張がなされました。
被告国が裁判所に提出した反論の書面の目次を抜き出しますと、以下の通りとなります。
①生活保護基準の設定及び改定は、専門家によって構成される審議会等の検討結果に基づくものでなければならない旨の原告らの主張に理由がないこと
→つまり、「生活保護基準の設定及び改定は、専門家が議論した検討結果に基づかなくてもよいのだ!」という反論です。

②「原告らは、老齢加算東京訴訟最高裁判決及び老齢加算福岡訴訟最高裁判決の意義を正解していないこと」
→つまり、「厚生労働大臣には広範な裁量権が認められているところ、基準引き下げについての政策判断は問題がない」という反論です。

③「被告らが本件保護基準改定の判断過程について自らの判断に不合理な点がないことについて何ら主張立証していない旨の原告の主張が失当であること」
→つまり、「原告は、国が違法なことをしたというのなら、自分で証拠を探して提出すればよく、国が資料を開示しないことは問題がない。」という反論です。

次回では、これらの被告の主張に対して、原告らによる反論の書面を提出する予定です。

(2)ポイントその2

従前、我々は、平成25年から始まった段階的引き下げに際して、いかなる議論が厚労省内でなされ、また、いかなる資料が作成されたのかとの点について、被告国に対して、資料の開示を求めて参りましたが、国側は「これ以上、回答の要はない。」、「資料が残っていない。」として、資料の開示を拒んできました。
今回は、平成30年に実施された基準引下げに際しては、「さすがに資料がないとは言わせない!」として、開示を求めて行こうと考えています。平成30年における基準引き下げ時に作成された資料や、開催された会議等が特定されれば、本訴訟で問題となっている、平成25年から始まった基準引き下げの際においても、同様の資料や会議が存在したことを推認することができるからです。

(3)ポイントその3

生活保護基準改悪に対する想い、国側の訴訟姿勢について、原告本人か直接語っていただく予定です。

もっとも、以上はあくまで現時点における予定となり、変更となる可能性があることをご了承ください。

6 報告集会の詳細
2019年2月22日(金)
15時45分~
場所:弁護士会館5階508ABC 会議室

2018年を振り返る。そして新たなプロジェクトへ

日々のできごと

早いもので、今年も残すところ約3週間になりました。2018年の自分の活動を振り返ってみたいと思います。

『ハウジングファースト』を刊行!

今年の一番大きな出来事は、4月に『ハウジングファースト』を刊行したことです。
ずっと前から「ハウジングファーストをきちんと紹介した本邦初の本を出したい」と思っていたのですが、ようやく実現することができました。

稲葉剛・小川芳範・森川すいめい編『ハウジングファースト』、好評発売中です!

『ハウジングファースト』の刊行をきっかけに、このテーマで講演をする機会も増えてきました。

6月には、尊敬する生田武志さんとの対談も書籍化されました。

生田武志×稲葉剛『当たり前の生活って何やねん?! 東西の貧困の現場から』、6月2日刊行!

昨年、オープンした「カフェ潮の路」は今年4月に開店1周年を迎えることができました。
1周年を記念して、カフェのすぐそばにあるカトリック徳田教会の会場をお借りして、「感謝の集い」を開催しました。

カフェ潮の路1周年記念イベントを開催しました!

また、「カフェ潮の路」の名物の一つである「お福わけ券」は8月に累計1000枚を突破し、今では1200枚を超えています。

【カフェ潮の路】お福わけ券がついに1000食突破しました!

「お福わけ券」や自家焙煎の「潮の路珈琲」は、つくろい東京ファンドオンラインショップでも扱っています。ぜひご覧ください。

LGBTコミュニティとの協働

今年新たに取り組んだのは、「LGBT支援ハウス」を開設するプロジェクトです。
昨年、「LGBT×貧困」というシンポジウムに呼んでいただいたのがきっかけになり、LGBTの生活困窮者を支援する方法について、LGBTコミュニティに関わる方々と議論を続けてきました。

今年の夏には「LGBTハウジングファーストを考える会・東京」が発足。「日本初!貧困・孤独・病気 負のスパイラルから抜け出すための『LGBT支援ハウス』をつくりたい!」というタイトルのクラウドファンディングを展開し、見事、目標額を達成することができました。

「LGBT支援ハウス」がなぜ必要なのか、という点については、私がWEBRONZAの連載に書いた記事をご参考にしてください。

[19]LGBT支援ハウスがなぜ必要なのか? – 稲葉剛|WEBRONZA – 朝日新聞社の言論サイト

「LGBTハウジングファーストを考える会・東京」では現在、物件の選定を進めており、早ければ年内にも支援ハウスをオープンさせる予定です。

 

10月には、LGBT支援ハウスのプロジェクトでもご一緒している中野区議の石坂わたるさん、ALSなど難病を抱える人たちの介護支援に取り組むNPO法人ALS/MNDサポートセンターさくら会の事務局長の川口有美子さんと共に、「政治から差別発言をなくすために私たちがすべきことは?」と題した院内対話集会を開催しました。

この集会は、杉田水脈議員のLGBT差別発言が直接のきっかけとなった企画でしたが、集会では麻生財務大臣の問題発言についても議論されました。

【2018年10月26日】朝日新聞「麻生氏また舌禍」にコメント掲載

院内集会での基調講演は東京大学先端科学技術研究センター准教授の熊谷晋一郎さんにお願いしました。

最近、BuzzFeed Newsに、この日の熊谷さんの講演録(全3回)が掲載されたので、そちらもぜひご一読ください。

なぜ政治家が差別発言をしてはいけないのか? 「障害は皮膚の内側ではなく、外側にある」

90年代からの活動を振り返る

私が貧困問題に関わるようになって、来年でちょうど25年になります。今年は90年代の支援活動を振り返る取材も多く受けました。

今年の1月、『AERA』の「社会企業家」特集のインタビューを受け、2月5日号(1月29日発行)に記事が掲載されました。
「私は、『社会企業家』というより『活動家』なのですが、それでもいいですか」という点を確認させていただき、インタビューに応じたのを覚えています。
記事では、1994年からの私の活動を紹介していただきました。

【2018年1月29日】AERA「社会起業家」特集にインタビュー記事が掲載

また、5月には拙著『鵺の鳴く夜を恐れるために』(エディマン/新宿書房、2015年)を読んだ映像制作者の方から、本の内容を映像化したいというご提案があり、新宿ダンボール村時代の活動を振り返る16分の動画を作っていただきました。

90年代の新宿ダンボール村を振り返る動画が公開されました。

 

生活保護問題と「住まいの貧困」問題への取り組み

このように今年もさまざまな活動を行なってきましたが、従来から取り組んでいる生活保護問題や「住まいの貧困」問題に関する活動も続けています。

生活保護問題では、生活保護問題対策全国会議の幹事及び「いのちのとりで裁判全国アクション」の共同代表として、今年度、再び強行された基準引き下げへの抗議と2013年度からの過去最大の引き下げを憲法違反とする全国の裁判の応援を続けています。

生活保護の利用当事者、経験者の声が国政の場に響き始めた!

「住まいの貧困」問題では、「住まいの貧困に取り組むネットワーク」の世話人として、今年2月に参議院国民生活・経済調査会で参考人として意見陳述を行なったほか、折に触れて発信を続けています。

世代を越えて広がる「住まいの貧困」。国会での真摯な議論を求めます。

【2018年8月2日】朝日新聞「住を支える そしあるハイム火災から半年」にコメント掲載

広がる住宅支援と仕事づくり、そして新プロジェクトへ

私が代表理事を務める一般社団法人つくろい東京ファンドでは、「市民の力でセーフティネットのほころびを修繕する」というコンセプトのもと、カフェ潮の路の運営のほか、都内の空き家・空き室を活用したハウジングファースト型の住宅支援を他団体と連携しながら展開しています。つくろい東京ファンドが都内で借り上げている部屋は計23室になりました。

『新たな社会的住宅の創出×運営の試み』(NPOコレクティブハウジング社)の事例として取り上げられました

そして仕事づくりの分野では、現在、「カフェ潮の路」及び「潮の路珈琲」(自家焙煎珈琲の製造・販売)に続く新たなプロジェクトが始動しています。
それは、この壺を活用して「あるもの」を作る事業です。

順調に行けば、来年の初めには新プロジェクトの全貌を紹介できるかと思います。
ぜひご期待ください。

また本日(12月8日)、国会で「改正」入管法が成立しました。働く外国人の人権をどう守るのか、という議論が不充分なまま、来年4月より外国人労働者の受け入れが拡大することになります。
入管法「改正」をめぐる国会での審議では、外国人の人権擁護に取り組んできたNPOや労働組合関係者などでつくる「移住者と連帯する全国ネットワーク」の尽力により、すでに日本国内で働いている外国人技能実習生の劣悪な労働実態が明らかになりました。

今後、本格的な移民の時代を迎えるにあたり、生活困窮者支援に取り組んできた私たちも外国人の貧困問題への取り組みを強化しなければならないと考えています。来年はその模索の年にしていきたいと思います。

今年もさまざまな方のご支援、ご協力により、活動を進めていくことができました。ありがとうございます。

来年も「いのち・すまい・けんり」にこだわった活動を続けていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

つくろい東京ファンドへのご支援は、こちら。

 

国は生活保護基準引下げのプロセスを隠し続けるのか?11月30日(金)11時~東京地裁で確認しよう!

日々のできごと

2013年からの生活保護基準引き下げに対して、全国29の都道府県で違憲訴訟が行なわれています。

東京では2つの訴訟が進行中ですが、先行する「はっさく訴訟」の第10回口頭弁論が11月30日(金)に行なわれます。

 

「はっさく訴訟」の原告・弁護団は、厚生労働省が生活保護基準引き下げを議論し、決定したプロセスを明らかにすることを求めていますが、被告である国はこれまであいまいな対応に終始しています。

裁判所も被告に対して、2013年1月27日付けで厚生労働省社会・援護局が作成した「生活扶助等の見直しについて」という文書(政府への内部説明用)について、いつ、どこで、誰に説明したものか明らかにするよう求めており、これに対する被告の対応が注目されます。

また、今回も原告のお一人の意見陳述が予定されています。
ぜひ傍聴にご参集ください。

https://blog.goo.ne.jp/seihohassaku/e/488e7f8be802a4ede9d8d47da71db88c

生活保護基準引下げ違憲東京国賠訴訟(はっさく訴訟)第10回期日

11月30日(金)11時から、東京地裁103号法廷で開かれます!たくさんの皆さまの傍聴をお願いします。

2013年8月1日(八朔の日)から3回にわたって生活保護基準が引き下げられました。これは生存権を保障した憲法25条に違反するとして、東京都内の生活保護利用者たちが、国等に対し、国家賠償等を求めています。

厚生労働大臣は、今年10月からの生活保護基準のさらなる引下げを強行しました。全国の生活保護利用者が悲鳴を上げています。それだけでなく、社会福祉がドンドン切り下げられていくことは、国民生活全体の問題であります。
このような暴挙を許さず、生活保障を守るためにも、厚生労働大臣の責任を問う<はっさく訴訟>の闘いが非常に重要になっています。
多くの市民の皆さんの傍聴をお願いします。

閉廷後、東京都港区虎ノ門1-2-12第二興業ビルの「ハロー貸会議室虎ノ門」3階で報告集会を予定しております(11時45分ころ~)。こちらにもご参加ください。

「健康で文化的な最低限度の生活」の基準とは?9月14日(金)11時~東京地裁で考えよう!

日々のできごと

今年9月4日、加藤勝信厚生労働大臣は、生活保護の生活扶助基準の見直しを10月から実施することを告示しました。この「見直し」によって、約3分の2の世帯で基準が引き下げられることになります。

生活保護の基準には、私たちの社会において「健康で文化的な最低限度の基準」を示すラインとしての役割があります。このラインが引き下げられると、生活保護利用者だけでなく、他の低所得者向けの支援策も所得制限の基準が上がって使いづらくなるなど、マイナスの影響を与えることが知られています。

安倍政権になってから、生活保護基準の引き下げは二度目になります。生活保護基準は5年ごとに見直されますが、前回(2013年)には過去最大の引き下げが行われました。

この過去最大の引き下げに対して、全国29の都道府県で引下げの違憲性を問う訴訟が行われています。

東京では現在、2つの訴訟が進行していますが、先行している「はっさく訴訟」は、第9回口頭弁論が9月14日(金)11時から、東京地裁1階の103号法廷で開かれます。

 

傍聴をご希望の方は、早めに東京地裁の正門前に(地下鉄「霞ヶ関」駅A1出口すぐ)にお集まりください。

「健康で文化的な最低限度の生活」の基準とはどうあるべきか?ぜひ裁判を通して考える機会にしたいと思います。

口頭弁論終了後は弁護士会館で報告集会が予定されています。あわせて、ご参加ください。

 

関連記事:祝!TVドラマ化!『健康で文化的な最低限度の生活』原作者、柏木ハルコさんとの対談

 

今年の「りんりんふぇす」は10月27日(土)開催!予約受付開始しています!

日々のできごと

ミュージシャンの寺尾紗穂さんが「ホームレスの当事者や経験者と一緒に音楽を楽しみたい」と、私を含むホームレス支援の関係者に声をかけたことから始まった「りんりんふぇす」。

ホームレスの人たちの仕事をつくる雑誌「ビッグイシュー日本版」の応援イベントとして、すっかり定着し、今年で9回目を迎えることになりました。

「りんりんふぇす2018」は、10月27日(土)に行われることが決定!すでに予約受付も開始しています。

詳しくは以下の画像をクリックして、公式サイトをご覧ください。

当日は、フェアトレード&自家焙煎の「潮の路珈琲」の販売も行います。お楽しみに!

 

 

◇イベント概要
●名 称:

りんりんふぇす2018

Sing with your neighbors

THE BIG ISSUE support live vol.9

●日 時:

2018年10月27日(土) 

開場 13:00/開演 14:00 ~

※終演19:00予定

●料 金:

前売券 2,500円 ※税込・入退場自由

当日券 3,000円   小学生以下無料

●会 場:

梅窓院 祖師堂(そしどう)

〒107-0062 東京都港区南青山2丁目26-38

※東京メトロ銀座線 外苑前駅1a出口徒歩1分

※駐車場はございません。お車での来場はお控えください。

●内 容:

音楽ライブ/1部・2部制

座談会/1部終了後に行います

その他/炊き出し(無料の軽食)、フェアトレードのコーヒーや軽食の販売、チャリティ物販

●出 演:

マレウレウ、坂口恭平、東郷清丸、ふちがみとふなと、アラゲホンジ、寺尾紗穂+新人Hソケリッサ!

●座談会:

「ようこそ、ごちゃまぜの社会へ」

寺尾紗穂、稲葉剛、吉水岳彦、ビッグイシュー販売者、他

●主 催:

「THE BIG ISSUE」 support Live vol.9実行委員会

●協 力:

有限会社ビッグイシュー日本、認定NPO法人ビッグイシュー基金、一般社団法人つくろい東京ファンド、社会慈業委員会ひとさじの会、キーン・ジャパン合同会社、公益財団法人 浄土宗ともいき財団、コミュニティホーム べてぶくろ、池袋あさやけベーカリー、高田馬場福祉作業所、在日ベトナム仏教信徒会、浄土宗 梅窓院

●問合せ:

singwithyourneighbors@gmail.com

※梅窓院(会場)へのお問合せはご遠慮下さい。

●備 考:

観覧席は椅子を200脚、座布団を100個ほど用意でゆったり観れます。小学生以下(12歳以下)はチケット代は無料です。ぜひとも家族そろってお楽しみください。

※皆さまへのお願い※

当日、ホール内での飲食は禁止となっています。会場外もしくはロビーの飲食スペースをご利用くださいますよう、どうかよろしくお願いします。

チケット予約&お問い合わせは、こちらのページで。

 

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