日々のできごと

90年代の新宿ダンボール村を振り返る動画が公開されました。

日々のできごと

ウェブメディアのTIMELINEで、1990年代の新宿ダンボール村を振り返る動画がアップされました。

拙著『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために』を読んでくれたTIMELINEの担当者から、この本の内容を映像化したいという依頼があり、取材に応じました。

写真家の迫川尚子さんの写真やビデオジャーナリストの遠藤大輔さんの映像も使われています。

ぜひご覧ください。

TIMELINEでは、今年3月にハウジングファーストについての動画も作ってもらいました。こちらも稲葉がインタビューに応じています。

まだの方は合わせてご覧ください。

関連記事:【2018年5月7日】朝日新聞「東京150年/集い声上げ続ける 広場から」で活動が紹介

 

稲葉剛・小川芳範・森川すいめい編『ハウジングファースト』、好評発売中です!

日々のできごと 書評・関連書籍

稲葉剛・小川芳範・森川すいめい編『ハウジングファースト~ 住まいからはじまる支援の可能性』(山吹書店・JRC)が4月20日に刊行されました。

 

「ハウジングファースト」の全体像を紹介する本を日本で初めて出したい!という思いから、私が1年半前に立案。関係者に声をかけて、お忙しい中、書いていただきました。

編集は、NPO法人TENOHASIのソーシャルワーカーの小川芳範さん、ハウジングファースト東京プロジェクトの代表医師である精神科医の森川すいめいさんと共に行いました。

出版は、拙著『ハウジングプア』を2009年に出していただいた山吹書店にお願いしました。

この本は、欧米で始まっているホームレス支援の革新的手法「ハウジングファースト」の理論と実践を日本で初めて紹介した書籍になります。
東京で「ハウジングファースト」型の支援を実践している医療・福祉関係者、アメリカのハウジングファーストを研究している研究者など、計10名が執筆を担当しています。

精神科医で、近年は「オープンダイアローグ」の紹介者として知られる斎藤環さんからは、素晴らしい推薦文をいただきました。

住まいは「尊厳」であり、住まいは「自由」だ。
つまり住まいは人間の条件なのだ。
オープンダイアローグやハームリダクションといった「新しい人間主義」の最先端、それがハウジングファーストなのである。-斎藤環

生活困窮者支援や生活保護の関係者だけでなく、精神保健医療福祉、障害者福祉、住宅セーフティネットといった分野において実践や研究をしている方、これらの分野に関心のある学生さんや一般の方々に読んでいただきたいと願っています。

よろしくお願いします。

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『ハウジングファースト~ 住まいからはじまる支援の可能性』

稲葉 剛 (著, 編集), 森川 すいめい (著, 編集), 小川 芳範 (著, 編集), 熊倉 陽介 (著), 山北 輝裕 (著), 吉田 涼 (著), 小林 美穂子 (著), 大澤 優真 (著), 渡邊 乾 (著), 高橋 慎一 (著)

欧米で始まっているホームレス支援の革新的手法「ハウジングファースト」の理論と実践を日本で初めて紹介した本
ハウジングファーストとは、無条件に、安定した住まいを提供する。「安定した住まいを得たいか否か」、問いはそれだけ。 得たいならば、住まいを支援する。そして、必要に応じて、本人のニーズにもとづいた支援をする。支援と住まいは完全に分けられる。 支援がなくても住まうことができ、住まいを失っても支援を利用することができる。それが、ハウジングファーストである。

価格:¥ 2,808
単行本(ソフトカバー): 224ページ
出版社: 山吹書店
ISBN-10: 4865380698
ISBN-13: 978-4865380699
発売日: 2018/4/20

目次
はじめに 「ハウジングファースト」という試みが始まっている(森川すいめい)
第1章 ハウジングファースト型のホームレス支援のエビデンスとその実践(熊倉陽介+森川すいめい)
第2章 パスウェイズ・トゥ・ハウジングとハウジングファースト(山北輝裕)
第3章 国内におけるホームレス対策の進展とハウジングファースト~東京23区における状況を中心に(稲葉 剛)
第4章 貧困ビジネス施設の実態(吉田 涼)
第5章 「自分の部屋が欲しい」―かなえてあげられなかったあなたへ(小林美穂子)
第6章 ハウジングファーストの人間観と支援アプローチ(小川芳範)
第7章 ホームレス状態にある人に対する居住支援の現状と課題~つくろいハウスの実践を通して(大澤優真)
第8章 日本の精神科医療とハウジングファースト(渡邊 乾)
第9章 ハウジングファーストと障害者自立生活運動(高橋慎一)
第10章 拡大する「住まいの貧困」とハウジングファースト(稲葉 剛)
◎ハウジングファースト東京プロジェクトのご紹介
おわりにかえて(稲葉 剛)

関連記事:ハウジングファーストを紹介する動画がアップされました!

 

『貧困の現場から社会を変える』(堀之内出版)が電子書籍化されました。

日々のできごと 書評・関連書籍

2016年に上梓した拙著『貧困の現場から社会を変える』(堀之内出版)は、順調に版を重ねてきましたが、このたび、電子書籍版(Kindle版)が発売されました。

貧困問題の入門書として、学生さんなど、この問題に初めて触れる方に広く読んでいただいています。

まだの方はぜひこの機会にお読みいただければと思います。よろしくお願いします。

以下の画像をクリックすると、Amazonのページに行きます。

【書籍紹介】

政治だけじゃない。貧困が広がる社会を、私たち自身が変えることができる。下流老人、貧困女子……。一億総中流社会の崩壊がより深刻な今、貧困問題はだれにとっても人ごとではありません。ではどのようにしたら、そうした問題を解決したり、未然に防いだりすることができるのでしょうか。長く貧困問題の現場に関わり、さまざまな提言や制度改革に取り組んできた著者が記す、貧困社会を変える希望の1冊。用語解説もつき、中学生くらいからでもよみやすく、わかりやすい内容です。

 

私の書いた本では、他に『生活保護から考える』(岩波書店)、『英語のおさらい』(自由国民社)も電子書籍版(Kindle版)が出ています。

ちなみに『英語のおさらい』は、私が学習塾講師をしていた時の経験に基いて書いた「大人が中学英語をやりなおす」というコンセプトの本です。貧困問題に関する内容ではないので、お間違えなく。

関連記事:『貧困の現場から社会を変える』(堀之内出版)が増刷!朝日新聞に書評も掲載されました。

関連記事:【2016年10月22日】 『SYNODOS』にインタビュー記事が掲載

 

ハウジングファーストを紹介する動画がアップされました!

日々のできごと

TIMELINEというウェブメディアにハウジングファースト東京プロジェクトの取り組みを紹介する動画(約3分)を作っていただきました。
私がインタビューに応じており、つくろい東京ファンドの個室シェルター「つくろいハウス」や夜回りの様子も出ています。

下記よりご覧ください。

[NEWS] ホームレスというレッテルを外す。東京から始まる新しい自立支援とは

 

ハウジングファーストに関する動画は、こちらにもあります。まだの方はぜひご覧ください。

 

ハウジングファースト東京プロジェクト

 

『ハウジング・ファースト』 フィラデルフィアにおける成功の記録

 

※稲葉が代表理事を務める一般社団法人つくろい東京ファンドは、都内の7つの団体で作るハウジングファースト東京プロジェクトに加入しています。つくろい東京ファンドのウェブサイトは、こちらです。

 

生活保護「改正」法案に異議あり!厚労省政務三役が当事者に会うことを求めます。

提言・オピニオン 日々のできごと

いのちのとりで裁判全国アクションと生活保護問題対策全国会議は、3月19日、厚生労働省に生活保護基準引き下げ撤回等を求める署名と生活保護「改正」法案に関する要望書を提出しました。

要望の項目は以下のとおりです。

1 2013年度からの史上最大(平均6.5%、最大10%、総額670億円)の生活扶助基準の引き下げを撤回してください。

2 2018年10月からのさらなる生活扶助基準の引き下げ(平均1.8%、最大5%、総額160億円)はしないでください。

3 今国会で審議予定の生活保護「改正」法案のうち次の各条文案は削除してください。

①生活保護法63条に基づく「払いすぎた保護費の返還債権」について非免責債権化するとともに保護費からの天引き徴収を可能とする生活保護「改正」法案77条の2及び78条の2

②生活保護利用者については「原則として後発医薬品によりその給付を行う」とする生活保護「改正」法案34条3項

4 2018年度から全国的に推進するとしている「薬局一元化事業」は実施しないでください。

5 すみやかに政務三役が直接当事者・支援者の声を聴く機会をもうけるとともに,今後,生活保護基準の見直しや法改正を行う場合には,必ず当事者や支援者の意見を聞くようにしてください。

以 上

また、生活保護問題対策全国会議が作成した意見書も同時に提出しました。こちらの意見書には、現在、国会に提出されている生活保護「改正」法案の問題点が詳しく書かれています。全文は以下のページでご覧ください。

生活保護「改正」法案の一部削除等を求める意見書

申し入れには、国際NGOの「世界の医療団」のスタッフも同席して、生活保護利用者のみにジェネリック医薬品の使用を原則化することに反対する声明を提出しました。

声明:生活保護受給者に対する後発医薬品(ジェネリック)の使用を原則化する法案の撤回を求めます | 国際協力NGO 世界の医療団

要望書等を提出した後、定塚社会・援護局長との話し合いが行われました。
この話し合いには、各地で生活保護を利用している4人の当事者も参加し、発言をしました。

もともと、私たちは厚生労働省の政務三役が生活保護の利用当事者に直接会うことを求めていました。

今年3月5日、参議院予算委員会で、山本太郎議員(自由党)と安倍晋三首相との間で、以下のような質疑がありました。

山本:総理、(生活保護の)当事者の声聞いたことありますか。聞いたことがない、聞いたことがないのであればセッティングします、直接聞いていただきたいんです。(生活保護基準の引き下げによって)もう今みんなぎりぎりなんですよ。死ぬか生きるかなんです。よろしくお願いします。

安倍:まさにこれは担当の厚労大臣がしっかりと所管をしているわけでありますから、そうした声については担当の大臣あるいは役所からしっかりと承りたいと、このように考えております。

このやりとりを受けて、私たちは厚生労働大臣または副大臣、政務官が当事者と会って、直接、話を聞くことを求めてきました。しかし、「政務三役の都合がつかない」ということで、この日は社会・援護局長が対応することになったのです。

話し合いには、山井和則議員、山本太郎議員、初鹿明博議員、高橋千鶴子議員も同席してくれました。

ただ、社会・援護局長の対応は通り一遍のものでした。今後、政務三役との話し合いをセッティングしてほしいという要望にも、「私が三役の代わりに出てきている」と述べて消極的でした。

参加した当事者の方々は、その後の記者会見でそれぞれ「話が伝わった気がしない」とお話しされていました。

30代の女性は、「声は届いたとは思えない。政務三役に会いたいという気持ちでいたが、かなわなかった。社会・援護局長に、今回の基準引き下げ発表の後に緊急に実施したホットラインに寄せられた切実な声をお伝えした。食事の回数を減らすなど、基本的な生活の部分を削らないと生活できない状態になっている。愚痴を聞いてほしいわけではなく、当事者の声を聞いた上で制度に反映させてほしい」と述べていました。

最年長の八木さんは、「最近は、私たちの声は国会には届かないと思うようになった。5月で92歳になるが、歩ける間はがんばっていきたい」とお話されていました。

2013年法改正の「附帯決議」にも「受給者」の意見を聴くと明記

2013年に生活保護法の一部が「改正」された際、参議院厚生労働委員会で採択された附帯決議には、「5年後の見直しに際しては…生活保護受給者、これを支援する団体、貧困問題に関し優れた見識を有する者等、関係者の意見を充分聴収した上で、必要な改正を行なうこと」と記されていました。

附帯決議の全文はこちら。

しかし、5年後にあたる今回の法改正の手続きにおいて、当事者の声は全く反映されていません。これは決議違反だと言えます。

引き続き、厚生労働省の政務三役が当事者に直接会う場の設定を求めていくので、ご注目をお願いします。

関連記事:【2017年12月29日】SYNODOSに生活保護に関するインタビュー記事掲載

社会の底割れを招く生活保護基準引き下げに反対!署名を提出しました。

提言・オピニオン 日々のできごと

本日(12月15日)、私が共同代表を務める「いのちのとりで裁判全国アクション」は、厚生労働省に「生活保護制度の充実を求める緊急署名」第一次集約分17471筆分を提出しました。

 

署名で要望しているのは、以下の4点です。

1.社会保障と教育への予算配分率を先進ヨーロッパ諸国並みに引き上げてください。
2.生活保護世帯の子どもの大学・専門学校等への進学を認め、低所得世帯の学費減免と給付型奨学金を拡充してください。
3.生活保護の母子加算の削減や級地の見直し等さらなる生活保護基準の引き下げをしないでください。
4.生活扶助基準・住宅扶助基準・冬季加算を元に戻し、夏季加算を創設してください。

この緊急署名は、今年10月下旬から集め始めたものですが、12月に入り、「厚生労働省がさらなる生活保護基準の引き下げを検討している」との報道が流れて以来、オンラインを中心に署名が急速に広がりました。

本日提出分のうち、約4分の1にあたる3794筆分はオンライン署名でした。

署名提出の後、厚生労働記者会で記者会見を行いました。会見には生活保護の利用当事者も3人参加し、各メディアに「生活保護利用者の生活実態を知ってほしい」と訴えました。

署名提出と記者会見の様子は、すでに各社で報道されています。NHKとTBSの報道は下記リンク先よりご覧ください(一定期間が過ぎると、リンクが切れる可能性があります)。

生活扶助引き下げ方針 撤回求め署名提出 | NHKニュース 

生活保護費の引き下げ反対、弁護士ら要望書提出 TBS NEWS 

新聞各社は明日の朝刊に記事が出る見込みです。ぜひご注目ください。

一般低所得世帯との比較は「悪魔のカラクリ」

私は記者会見の場で、生活保護問題対策全国会議が発表した緊急抗議声明の内容を説明して、「下位10%の一般低所得世帯の消費実態と比較して、生活保護基準の方が相対的に高いので、基準を引き下げる」という厚労省の考え方を強く批判しました。

「一般低所得者世帯と比較して、生活保護基準を下げる」というのは、一見、合理的なように見えるかもしれませんが、この理屈で行くと、「政府が貧困対策に失敗すれば、失敗するほど、生活保護基準を下げて、社会保障費を抑制できる」ということになります。

例えば、「一般低所得世帯」の中には、生活保護を利用する資格がありながら、行政の「水際作戦」などによって利用できておらず、「受給漏れ」状態にある方が多数含まれています。

生活保護の捕捉率(利用資格のある人のうち、実際に制度を利用できている人の割合)が2~3割と言われる中で、生活保護基準を下位10%の層の人たちの消費実態と比較すれば、どういう結果になるのかは、最初から明らかです。

生活保護行政が充分に機能していない結果が、生活保護基準の引き下げという形で、制度利用者に押し付けられてしまうのです。

そして、生活保護基準は他の低所得者対策の基準とも連動しているので、その基準が下がれば、他の社会保障制度も利用しづらくなります。

その影響で、下位10%の人たちの生活がさらに苦しくなれば、その事実をもとにさらに生活保護基準を下げることが可能になります。これは「貧困スパイラル」と言われている現象です。

「貧困スパイラル」では、政府が貧困対策に失敗し、低所得者の生活が悪化すればするほど、生活保護基準を下げることができます。

極論を言えば、貧困が拡大し、国民の10%が飢える状態にまでなってしまえば、それとの比較で、生活保護基準をゼロに近づけることまで可能になるのです。

このように、格差や貧困が拡大している現代の日本社会において、「一般低所得者世帯との比較」論は「悪魔のカラクリ」になってしまうのです。

生活保護基準部会でも、この点については各委員から何度も懸念が示されていました。その指摘をスルーして、引き下げを強行すべきではない、と私は強調しました。

引き下げ幅が小さければ良いわけではない

引き下げ額は最大13.7%という報道もありましたが、5%に圧縮するという各社報道もあります。

この点について、記者から質問をされましたが、私は「引き下げ幅が小さければいいという問題ではない。私たちは前回、2013年の引き下げ自体が不当であり、違憲だと考えている。すでに現在の基準では、健康で文化的な生活をおくるのに困難な状況になっている。あくまで、前回の引き下げ前の基準(2012年までの基準)に戻すことを求めたい」と答えました。

 

緊急署名は継続中です!ぜひご協力ください!

緊急署名は、来年1月末まで継続して募集しています。まだの方はご協力をお願いします。

「生活保護制度の充実を求める緊急署名」を募っています(いのちのとりで裁判全国アクション)

同アクションでは、今後とも緊急の抗議行動を企画していきます。ぜひご注目ください。

 

小田原市ジャンパー問題を検証する書籍が出版されました!

日々のできごと 書評・関連書籍

全国の福祉関係者に衝撃を与えた小田原市「保護なめんなジャンパー」問題の発覚から半年が経ちました。

今年春、小田原市はこの事件を検証する検討会を設置し、検討会は画期的な内容の「報告書」を発表しました。

このジャンパー問題の核心に迫り、検討会報告の意義についてまとめた書籍が出版されました。私も「『住まいは人権』が欠如した小田原市生活保護行政の問題点」という文章を寄稿しています。

ぜひご一読ください!以下の画像をクリックすると、出版社のサイトに移ります。

「生活保護なめんな」ジャンパー事件から考える-絶望から生まれつつある希望
生活保護問題対策全国会議/編著
尾藤廣喜、小久保哲郎、田川英信、藤藪貴治、渡辺潤、橋本真希子、西田真季子、稲葉剛、雨宮処凛、吉永純/著

A5判/144頁  2017年7月発行
1500円(税別)
ISBN978-4-87154-152-7

小田原市で発覚した衝撃の「生活保護なめんな」ジャンパー事件…。 生活保護利用者を侮蔑するジャンパーなどを10年もの間、職員は身にまとい続けることができたのか? 問題の核心はなにか? 全国の福祉現場に「見えないジャンパー」は蔓延していないか? 小田原市ジャンパー事件発覚を契機に、生活保護行政の問題点と改善の道筋を、生活保護利用者、弁護士、研究者、福祉職員、ジャーナリストが考え合い、提起する話題の労作。

その後、小田原市では画期的な検証作業によって、生活保護行政が大きく改善されようとしている。それは、「絶望から生まれつつある希望」でもある。その詳細を、本書は網羅する。 「検証委員会報告書」、改訂『生活保護のしおり』も全文収録。

【目次】

はじめに   「生活保護なめんな」ジャンパー事件をどう見るか ………尾藤廣喜

1章 ジャンパー事件の背景、その後の経緯、そして改善への課題………小久保哲郎
2章 改善された小田原市『生活保護のしおり』………田川英信
3章 全国の「見えないジャンパー」問題を解決するために………藤藪貴治・渡辺 潤

寄稿
◆小田原市生活保護問題について感じたこと、考えたこと……橋本真希子
◆背景にある生活保護バッシング……西田真季子
◆「住まいは人権」が欠如した小田原市生活保護行政の問題点……稲葉 剛
◆変わり始めた小田原市……雨宮処凛

終章 小田原市「生活保護行政のあり方検討会報告書」を片手に、
利用者と「ともに命を輝かす」ケースワーカーに………吉永 純

検討会報告書、改訂『生活保護のしおり』全文所載

 

今年の「りんりんふぇす」は10月15日(日)開催!予約受付開始しています!

日々のできごと

ミュージシャンの寺尾紗穂さんが「ホームレスの当事者や経験者と一緒に音楽を楽しみたい」と、私を含むホームレス支援の関係者に声をかけたことから始まった「りんりんふぇす」。

ホームレスの人たちの仕事をつくる雑誌「ビッグイシュー日本版」の応援イベントとして、すっかり定着し、今年で8回目を迎えることになりました。

「りんりんふぇす2017」は、10月15日(日)に行われることが決定!すでに予約受付も開始しています。

詳しくは以下の画像をクリックして、公式サイトをご覧ください。

当日は、フェアトレード&自家焙煎の「潮の路珈琲」の販売も行います。お楽しみに!

●名 称:
 りんりんふぇす2017
 Sing with your neighbors
 THE BIG ISSUE support live vol.8
●日 時:
 2017年10月15日(日) 
 開場 13:00/開演 14:00 ~  ※終演19:00予定
●料 金:
 前売券 2,500円  ※税込・入退場自由
 当日券 3,000円     小学生以下無料
●会 場:
 梅窓院 祖師堂(そしどう)
〒107-0062 東京都港区南青山2丁目26-38
※東京メトロ銀座線 外苑前駅1a出口徒歩1分
※駐車場はございません。お車での来場はお控えください。
●内 容:
 音楽ライブ/1部・2部制
 座談会/1部終了後に行います
 炊き出し/簡単な食事(無料)、フェアトレードのコーヒー販売
●出 演:
 折坂悠太、OKI(Oki Dub Ainu Band)、加納真実(パフォーマンス)
 キセル、ソケリッサ!、寺尾紗穂+エマーソン北村
●座談会:
 「ひとりの老いを、みんなで生きる」
 寺尾紗穂、稲葉剛、吉水岳彦
 ビッグイシュー販売者、他
●主 催:
 「THE BIG ISSUE」 support Live vol.8実行委員会
●協 力:
 有限会社ビッグイシュー日本、認定NPO法人ビッグイシュー基金
 一般社団法人つくろい東京ファンド、社会慈業委員会ひとさじの会
 キーン・ジャパン合同会社、公益財団法人 浄土宗ともいき財団
 コミュニティホーム べてぶくろ、池袋あさやけベーカリー
 高田馬場福祉作業所、在日ベトナム仏教信徒会、浄土宗 梅窓院
●問合せ:
 singwithyourneighbors@gmail.com
※梅窓院(会場)へのお問合せはご遠慮下さい。
●備 考:
観覧席は倚子を200脚、座布団を100個ほど用意でゆったり観れます。
小学生以下(12歳以下)はチケット代は無料です。
ぜひとも家族そろってお楽しみください。

※皆さまへのお願い※
当日、ホール内での飲食は禁止となっています。会場外もしくはロビーの飲食スペースをご利用くださいますよう、どうかよろしくお願いします。

多様な人が「混ざる」場をめざして~カフェ潮の路の挑戦は続いています

日々のできごと

西武新宿線・沼袋駅から徒歩11分の場所に、「カフェ潮の路(しおのみち)」をオープンして、まもなく4ヶ月になろうとしています。「カフェ潮の路」とは、私が代表理事を務める一般社団法人つくろい東京ファンドが、ホームレス経験者の「居場所」と「仕事」を創出するために新たに始めた事業です。

関連記事:【2017年4月21日】 朝日新聞に「カフェ潮の路」開店に関する記事が掲載 

「住まい」の次は「仕事」と「居場所」!

つくろい東京ファンドでは、これまで東京都中野区、豊島区を中心に、空き家を活用した生活困窮者へのシェルター事業を展開してきました。2014年の事業開始以来、私たちの住宅支援事業を利用して、アパートでの生活に移った人は、すでに50人を超えています。

ただ、ホームレス状態を抜け出して地域での生活に移ったからと言って、すべての問題が解決するわけではありません。ホームレス経験者の中には、高齢や障害・疾病のため、一般就労が難しい人が多く、そうした人々は地域の中で孤立しがちだからです。これまでも、アパートに入ったものの、引きこもりがちになってしまい、「話し相手はテレビしかない」という人に何人も会ってきました。

そこで、このたび、アパート入居後の「居場所」と「仕事」を創るためにカフェを作ることにしました。たまたま中野区の個室シェルター「つくろいハウス」から徒歩15分の場所に3階建ての一軒家を確保することができ、改装作業を行なって、今年4月に「カフェ潮の路」がオープンしました。

2月から5月まで行なったカフェ開設費用を集めるためのクラウドファンディングでは、計169人の方から計185万円以上のご寄付をいただきました。ご協力ありがとうございました。

毎週火曜日と木曜日の午後に開かれるカフェは、ホームレス経験のある人たちの居場所となっています。また、自家焙煎コーヒーの製造や販売を通して、ホームレス経験者の雇用も創出しています。現在、20代から70代までの計6人がご自身の体調にあわせて働いています。

多様な人々が「混ざる」場をめざして

「居場所」と「仕事」に加えて、カフェがめざしていることの一つに「多様性」があります。カフェを開設するにあたり、さまざまなバックグランドを持つ人が自然に混ざり合う場を作りたいと考えました。その思いを強くしたきっかけは、昨年7月に相模原市で発生した「津久井やまゆり園」での障害者殺傷事件でした。
カフェの担当者である小林美穂子は、つくろい東京ファンドのウェブサイトにアップした記事の中で、以下のように書きました。

私たちが「カフェ潮の路」をオープンするにあたって、一番の目標に掲げたのは、「いろんな人が混ざる場所にしたい」ということでした。その方向性を決定づけたのは、相模原で起きた忌まわしい事件。あの事件は多くの人の心に癒えることのない深い、深い傷を残しましたが、私も例外ではありませんでした。ホームレス支援という仕事をしている私にとって、この事件は他人事とは思えないおぞましい事件でした。犯人の言い分に共感する意見や、きっぱりと否定しきれない一部の世論にも衝撃を覚えました。
その時、私は、支援対象者を守ったり、マジョリティに配慮や遠慮をしたりすることの限界や、困難を抱える人々を見えにくい状態にすることの弊害を見たような気がしました。自分と異なる存在への無理解が進んでしまうことで、社会の偏見、差別を助長されると考えたのです。
特定の困難を抱える人たちの安心できる場も必要ですが、私たちは誰もが参加しながらも安全な場所を作ってみたいと考えました。多種多様な人々が混ざって共存するのが健全な社会。それを自分達の足元から実現してみたいと思いました。

この思いをどこまで実現できているか、心もとないのですが、オープンしたカフェは、ホームレス経験のある高齢者や障害者だけでなく、近所にお住いの住民や近隣の企業にお勤めの会社員、近くの幼稚園に通うお子さんと親御さん、地元の自営業者の方など、さまざまな立場の人が集い、混ざり合う場になっています。

お福わけ券がつなぐ縁

また、さまざまな立場の人が「混ざる」ための一つのツールとして導入したのが、欧米のホームレス支援カフェに見られる「ペイ・イット・フォワード」のシステムです。これはカフェに来たお客さんが自分の分だけでなく、「次の来る誰か」のために飲食代を先払いする仕組みであり、お金のない人もそのチケットを使うことにより無料で飲食をすることができるというものです。日本でもすでに「恩送りコーヒー」や「ゴチ飯」といった名称で実践しているカフェもありますが、「カフェ潮の路」では「お福わけ券」という名前のチケットを用意することにしました。

「お福わけ券」は700円券と200円券の2種類を販売しており、店内で買うことができます。誰かが買ってくれた700円券を使えば、日替わりランチ(500円)と自家焙煎コーヒー(200円)を実質的に無料で飲食できるという計算になります。ありがたいことに、カフェ開設から約3ヶ月間に、320枚以上の「お福わけ券」が販売され、券を使って飲食する人も延べ200人を超えました。

「お福わけ券」の裏面には、チケットを購入した人のお名前(ニックネーム可)とコメント、チケットで飲食した人のお名前(ニックネーム可)とコメントをそれぞれ書く欄があります。購入した人も、飲食した人も、それぞれ相手のことを少し想像する時間を持ってもらうために、あえて手書きで書いてもらうようにしています。使用された「お福わけ券」は店内で掲示されるほか、つくろい東京ファンドのFacebookページでも画像を公開しており、自分が買ったチケットがどのように使われたのかを確認できるようになっています。

格差が広がり、他者への共感が薄れつつある日本社会の中で、さまざまな立場の人たちが垣根を越えて出会い、つながり、支えあえる場を作っていきたいと考えています。

今後とも、カフェ潮の路の挑戦を応援してください!

【カフェ潮の路】2017年8月の営業日のお知らせ(22日、24日はお休みです)

また、7月からはカフェのスペースを子どもの支援に取り組んでいる団体にお貸しして、地元の中学生を対象とする無料塾「中野つむぎ塾」が始まっています。こちらもぜひ応援してください。

中野つむぎ塾のブログは、こちら。

 

オンラインショップもあります!

つくろい東京ファンドオンラインショップでは、自家焙煎の「潮の路珈琲」を販売しています。カフェ潮の路で使用する「お福わけ券」の購入や、生活困窮者支援活動への寄付も可能です。ぜひご覧ください。

認定NPO法人ビッグイシュー基金の理事に就任しました。

日々のできごと

このたび、認定NPO法人ビッグイシュー基金の理事に就任いたしました。

「ビッグイシュー」と言えば、ホームレスの人々の仕事を作るための雑誌として知られています。
1991年にイギリスで始まった「ビッグイシュー」は、世界各国で販売されていますが、日本では2003年に「ビッグイシュー日本版」の販売が開始されました。雑誌を製作、販売しているのは、有限会社ビッグイシュー日本です。

それから4年が経過した2007年、ホームレスの人々の支援には雑誌販売を通した仕事づくりだけでなく、総合的なサポートが必要だという趣旨で、ビッグイシュー基金が設立されました。

※認定NPO法人ビッグイシュー基金の団体概要や役員体制は、こちら。

現在、ビッグイシュー基金は、「社会的排除の極におかれているホームレスの人を中心とする生活困窮者の生活自立応援」、「背景にある社会的問題解決のための政策提案」、「活動への当事者や市民の参加」を3つの柱として活動をしています。

今回、改めて、理事としてビッグイシュー基金に関わることになりましたが、実はこれまでもさまざまな形で基金の活動に連携をしてきました。

私が関わったビッグイシュー基金の活動には、以下のようなものがあります。

『路上脱出ガイド』の製作・配布の協力

『若者ホームレス白書』『住宅政策提案書』『若者の住宅問題』などの調査・提言活動への参加

「ふらっとハウス」の運営など住宅支援での連携

ソケリッサ!野武士ジャパンなどの文化・スポーツ活動の応援

また、ホームレスの人たちの福祉や住宅に関する個別相談でも、基金のスタッフと連携をする機会が何度もありました。

先日、理事就任が決まった理事会でも「これまでも、関わっていない活動の方が少ないかもしれません」と挨拶をさせていただきましたが、直接的な支援でも、提言などの活動でも、さまざまな形で連携をしてきました。

今後はそれに加えて、理事としてもビッグイシュー基金の活動に関わっていきますので、よろしくお願いします。

 

ソケリッサ!のクラウドファンディングを応援しています!

ビッグイシュー基金の文化活動から始まった路上生活経験者によるダンスチーム「ソケリッサ!」が7月6日までクラウドファンディングのキャンペーンを行なっています。

踊る、路上生活経験の身体「新人Hソケリッサ!」東京路上ダンスツアープロジェクト – クラウドファンディングCAMPFIRE

ソケリッサ!は今年、活動10周年を記念し、東京近郊の公園や路上などを巡るダンスツアーをおこなう予定です。寺尾紗穂さんらミュージシャンやアーティストとのコラボもあります。

ぜひ応援をお願いします。

 

※関連記事:【2017年6月14日】毎日新聞に夜回り活動に関する記事が掲載

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