ブレイディみかこさんが見た日本のグラスルーツ。『THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本』が刊行されました!

日々のできごと

昨年11月30日、前々から注目をしていた英国在住のブレイディみかこさんのブログに「お願い:わたしに会ってください&使ってください」という記事が掲載されました。

来年1月下旬から2月の間、東京または近郊でわたしと会ってお話を聞かせてくださる方々を探しています。
感触として、ここに来てくださっている方々の中には、けっこう福祉関係者がいらっしゃるような気がしているのですが、

貧困支援
母子支援
子ども支援
非正規労働者支援
依存症者リカバリー

などの分野で働いておられる方、または関係者の方、わたしと会っていただけませんか?

また、可能であれば1月下旬から2月にかけてわたしをヴォランティアさせてください。

この記事を見つけたNPO法人もやいのスタッフがブレイディさんに連絡を取り、今年2月、ブレイディさんはもやいの相談活動やつくろい東京ファンドのシェルター、私が呼びかけて実施している夜回り活動にボランティアとして参加してくださいました。

活動の合間には、日本の貧困の現状や社会運動のあり方について意見交換をおこない、日本の社会運動関係者へのメッセージもいただきました。

【動画】「みんなが乗れる『船』をつくるには?」:ブレイディみかこさん来日インタビュー

ブレイディさんは他にも、日本滞在中、キャバクラユニオンの争議に参加したり、エキタスのメンバーとディスカッションしたり、デモの先頭で踊るノラ・ブリゲードに感動したり、企業組合あうんの見学に行ったり、『下流老人』著者の藤田孝典さんにインタビューしたり、とさまざまな「グラスルーツ」の社会運動の現場を見て、関係者との話し合いを重ねていきました。

それから半年。ブレイディみかこさんの日本滞在記が『THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本』(太田出版)という書籍になりました。

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【目次】

まえがき

1 列島の労働者たちよ、目覚めよ
キャバクラとネオリベ、そしてソウギ
何があっても、どんな目にあわされても「働け!」
労働する者のプライド
フェミニズムと労働
今とは違う道はある

2   経済にデモクラシーを
経済はダサくて汚いのか
貧乏人に守りたい平和なんてない
一億総中流という岩盤のイズム
草の根のアクティヴィストが育たない国
ミクロ(地べた)をマクロ(政治)に持ち込め
反緊縮派とはいったい何なのか
いま世界でもっともデモクラシーが必要なのは

3 保育園から反緊縮運動をはじめよう
保育士配置基準がヤバすぎる衝撃
紛れもない緊縮の光景
日本のアナキーは保育園に
ブレアの幼児教育改革は経済政策だった
保育園と労働運動は手に手を取って進む
ネオリベ保育とソーシャル保育
待機児童問題はたぶん英国でも始まる

4 大空に浮かぶクラウド、地にしなるグラスルーツ
日本のデモを見に行く
交差点に降り立った伊藤野枝
でも・デモ・DEMO
クラウドとグラスルーツの概念
あうんストリートと山谷のカストロ
反貧困ネットワークへのくすぶり
新たなジェネレーションと国際連帯

5 貧困の時代とバケツの蓋
川崎の午後の風景
鵺の鳴く夜のアウトリーチ
人権はもっと野太い
あまりにも力なく折れていく
どん底の手前の人々
もっと楽になるための人権

エピローグ カトウさんの話

 

文中に私も何度か登場しますが、第5章における貧困と人権をめぐる議論は、夜回りの後、ブレイディさんや他の参加者とラーメン屋で語り合った内容も踏まえられていて、非常に考えさせられる内容になっていました。

また、エピローグの「カトウさんの話」は、異なるバックグランドを持つ人たちが出会うことによってもたらされる「豊かさ」を描いていて、希望を感じさせるエピソードでした。

ぜひ多くの方に読んでいただければと願っています。


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