それぞれの場所で「アベ政治を許さない」と意思表示することの大切さ
2015年7月18日午後1時、作家の澤地久枝さんの呼びかけで、全国各地いっせいに「アベ政治を許さない」というポスターが掲げられました。
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澤地さんのページでは、事前に「ここでやります」という情報が掲載してありました。私は当日、立教大学大学院での授業の帰りだったので、つれあいと合流して池袋西口の芸術劇場前に行ってみました。
12時50分くらいに芸術劇場の前に行ってみると、数人の方が来られていたので、声をかけてみました。皆さん、呼びかけを知って、個人で集まってこられた方のようで、特に仕切り役がいる感じでもありません。
手にポスターを持っている人が集まりつつあるのを見て、芸術劇場のガードマンが近寄ってきて、「ここの敷地内ではやらないでください」とやんわりと言われました。
隣接する池袋西口公園では「フラフェスタ」が盛大に行われていて、そっちに行ける感じでもありません。
皆さん、「どうしたものか」という感じになっていたので、私から芸術劇場と歩道の境界あたりに移動することを提案して、そちらに移動しました。ちょうど、バス停の前あたりなので、バスを待つ人やバスに乗っている人からもよく見える場所です。
「こういうときは敷地の管轄が分かれるキワキワのところに行くのがいいんですよ」と玄人っぽいことを言ったのですが、あとでよく考えると、これは野宿の人たちから教わった知恵でした。
途中から参加した人もいて、入れ替わりも含めて、二十数名が参加しました。拡声器も、コールもなく、それぞれが自分のいられる時間だけスタンディングをする、という形になりました。写真を見るとわかりますが、向いている方向もバラバラですね(笑)。これはそれぞれが効果的だと思った方向を向いているからでしょう。
参加されている方数人とお話ししましたが、それぞれ個人で来られた方でした。街頭で意思表示をするのは初めて、という方もいらっしゃいました。
「国会前で大勢で集まるのも大切だけど、それぞれの場でブツブツと言って意思表示をするのも大事ですよね」「澤地さんはそういうことを呼びかけたかったんじゃないかな」という話になりました。
この日は全国のほとんどの都道府県でアクションが行われたようです。一人で玄関のドアや車にポスターを貼り出した人、街頭でのアピールや集会を企画した人など、いろんな形があったようですが、個々人がそれぞれの場所で意思表示をすることの大切さを改めて感じました。
与党の政治家からは安保法制反対の運動は一過性のブームで終わる、と揶揄し、そのことを期待をするような発言が続いていますが、一人ひとりの個人が自分の頭で考えて行動するということをそれぞれの場所で積み重ねていけば、ブームで終わることのない社会運動をつくることができるはずです。
それこそが民主主義を取り戻すための一番大きな力になると私は信じています。
※今後のアクションに関する情報はこちらで。
2015年7月19日