共同声明「人間と住宅の破壊をもたらす安保法制(戦争法案)の廃棄を」

提言・オピニオン

私が世話人を務める住まいの貧困に取り組むネットワークは、日本住宅会議、国民の住まいを守る全国連絡会とともに、共同声明「人間と住宅の破壊をもたらす安保法制(戦争法案)の廃棄を」を発表しました。

ぜひご一読ください。

2014年6月14日、「住まいは貧困デー」パレードにて。

2014年6月14日、「住まいは人権デー」パレードにて。

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住宅関係3団体の共同声明

人間と住宅の破壊をもたらす安保法制(戦争法案)の廃棄を

安倍政権は、国民の圧倒的な反対の声を押し切り、また多くの憲法学者や専門家の指摘を無視し、安保法制を強行しようとしている。この法案は、明確に憲法に違反するだけでなく、平和をもたらすどころか、日本を再び戦争の危険にさらすものであり、我われは、法案の即時廃棄を求める。

戦争は人間と住宅の最悪の破壊をもたらすものである。現代においては、とりわけ先の世界大戦での痛恨の教訓を忘れることはできない。日本の侵略戦争によって、中国、朝鮮、東南アジアをはじめとするアジア・太平洋地域では2千万人を超える人々が殺戮され、膨大な住宅が破壊されたのは70数年前のことである。

日本では300万人を越す人々が、戦争によってかけがいのない命を落した。そして戦争によって直接失われた住宅は265万戸にのぼった。この中には、強制疎開による取り壊し住宅55万戸が含まれている。さらに、海外からの帰国・引揚げ者の住宅不足67万戸、戦時中の住宅供給不足が120万戸あり、1945年の終戦時には合計420万戸(戦災死による住宅減約30万戸を差し引いたもの)という絶対的住宅不足におちいったのである。全国の住宅(この当時の住宅数は1,450万戸)の実に約2割が戦争により破壊され、戦争による住宅不足と合わせ全住宅の3割に及ぶきわめて深刻な住宅難、住宅困窮が生じたのである。こうして、わが国では、数百万人の人々がホームレスに突き落とされたのである。

この苦難と惨禍の上に、わが国の平和憲法が成立し、戦後の住宅復興が行われた。しかし、住宅政策が極めて不十分な中で、絶対的住宅不足の解消は戦後半世紀以上にも及んだのである。そして今また、住宅・居住政策の無策が続き、新たなホームレス、住まいの貧困が広がる今日にある。

我われは、日本国憲法第25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に基づく、すべての人々への住宅保障の実現を、第9条の順守と共に強く求める。また、戦争への道に突き進むのではなく、軍事費を大幅に削減し、公営住宅の新規建設、家賃補助制度の実施など住宅予算に充てることを要求する。
住宅関係3団体は、人間と住宅の破壊をもたらす安保法制(戦争法案)の廃棄に向けて共同し、たたかう決意を新たにするものである。

2015年7月14日

日本住宅会議・理事長 塩崎賢明
国民の住まいを守る全国連絡会・代表幹事 坂庭国晴
住まいの貧困に取り組むネットワーク・世話人 稲葉剛

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また、私は個人の立場で以下の声明・アピールにも賛同しています。

いのちと暮らしを脅かす安全保障関連法案に反対する医療・介護・福祉関係者の会

安全保障関連法案に反対する学者の会

「安保法案 東京大学人緊急抗議集会・アピール」実行委員会

各市民団体、大学、職場などで安保法制反対の声が広がっていますが、安倍政権は今週、衆議院で強行採決に踏み切ると言われています。

国会周辺では連日の抗議行動が予定されています。

強行採決反対!国会正門前行動(7.15~17)

私も一人の市民として行動に参加します。ぜひ多くの方のご参加をお願いいたします。

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