【2015年2月15日】 しんぶん赤旗に住宅問題に関するインタビュー記事が掲載

メディア掲載

2015年2月15日付けの「しんぶん赤旗」に、ビッグイシュー基金・住宅政策提案・検討委員会が昨年12月に発表した「若者の住宅問題~住宅政策提案書 調査編」に関する記事が掲載されました。

稲葉へのインタビューに関する部分を以下に転載します。

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「家族依存」は社会のゆがみ

NPO法人もやい理事 稲葉剛さん

今回の提案書に先立ち、過去2回にわたって「若者ホームレス白書」を出してきましたが、NPOの相談現場では2004年頃から若者の相談が増えていました。

近年、路上生活者は減っていますが、「ネットカフェ難民」に代表される広い意味でのホームレスは増えています。最近では〝脱法ハウス〟など違法で劣悪な住宅に若者が住んでいることが問題になりました。私は〝ハウジングプア〟と名づけていますが、若者全体では少数者だった住宅困難者が多数者になりつつあるというのが実感です。

今回の調査で衝撃的だったのは、親所有の賃借住宅に住む若者が4分の3を占め、そこから出ると生活が成り立たないという若者が増えていることです。親元に住まざるを得ないという貧困な状況に追い込まれています。

◆高いハードル

日本の住宅政策は国土交通省が所管していますが、もっぱら「建てる」政策が中心です。高度成長期に拡大した持ち家政策(主に金融・税制支援)が現在の住宅の貧困拡大に対応できていません。

公営住宅もありますが若者には入居資格が原則ありません。民間賃貸住宅への支援政策はなく、事実上野放し状態です。敷金や礼金、仲介料などの初期費用があるうえに保証人が必要になるなど、低所得の若者にはハードルが高いのです。2008年のリーマンショックのあと、第2のセーフティネットとしての離職者への住宅手当が創設されました。しかし、当初6カ月間の支給期間が現在では3カ月に短縮され、ハローワークに通うことが条件になるなど使い勝手が非常に悪い。

◆公的支援拡充

〝脱法ハウス〟に暮らしている若者の多くはワーキングプアで、生活保護基準よりも少しだけ収入が多いので、生活保護の対象にもならない。また、すでに生活保護を受けている人も、今年から住宅扶助が減額され、「家賃が下がったから」と大家から立ち退きを迫られることも起こりかねない――。まさに〝住宅無策〟という状態です。

若者も公営住宅に入居できるよう条件を緩和する、入居できない人への家賃補助などが求められます。NPO法人がすすめる空き家のシェアハウス(共有住宅)の活用など、民間での取り組みへの支援も必要です。
今回の調査結果は大きく見れば「家族による支え合い」に依存しすぎた社会のゆがみを映し出したものです。それを改めて公的支援の拡充による生存権の保障が求められています。


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