写真で見る『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために』出版を祝う会
2月15日(日)、拙著『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために』の出版記念イベントが伝通院・繊月会館で開催され、100人以上の方が集まってくださいました。
私にとっては、夢のような一日でした。
参加された写真家の吉田敬三さんが素晴らしい写真を何枚も撮ってくださったので、許可を得てアップさせていただきます。
吉田敬三さんの個人サイト「Human Photo Gallery」もぜひご覧ください。
吉田さんとは新宿の野宿者支援の現場で知り合ったのですが、吉田さんのライフワークである「被爆2世の肖像」では、被爆2世の一人として写真を撮ってもらっています。ちなみに、このサイトのプロフィール欄の写真も吉田さんの撮影です。
イベントの冒頭では、私が挨拶をさせていただきました。
続いて、『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために』の編集者である「エディマン」の原島康晴さんがスピーチ。
今回の本を作ることになったきっかけは、原島さんがご自身の職場近くで野宿をしている男性のことが気になって、もやい事務所に相談に来られたのが最初でした。
本の装画を描いてくださったアーティストの武盾一郎さんは原画を持ってきてくださいました。武さんは、1995年~1998年に新宿ダンボール村で、ダンボールハウスに絵を描いていたアーティストの一人です。
装画のタイトルは『新宿鵺』。ペンの線だけで表現された鵺と新宿の街並みが圧倒的な迫力で迫ってきます。
武さんのブログは、こちら。
ビデオジャーナリストユニオンの遠藤大輔さんは、1995年に『新宿路上TV』で放映された私へのインタビュー映像を紹介しながら、当時から今につながる私の活動について語ってくれました。
写真家であり、新宿駅東口にあるビア&カフェ「BERG」副店長の迫川尚子さんは、写真集『新宿ダンボール村 迫川尚子写真集1996-1998』に収められた写真を見せながら、新宿ダンボール村の歴史とそこに暮らしていた人々の横顔を紹介してくれました。『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために』の中のエッセイにも登場する松ちゃんや佐々木さんなど、ダンボール村住民のその後についても語ってくれました。
ミュージシャンの寺尾紗穂さんは3曲を披露してくれました。ソケリッサ!のダンスとのコラボも最高でした。
寺尾さんは最後に、私のリクエストで『家なき人』(アルバム『残照』『放送禁止歌』に収録)を歌ってくれました。野宿の人に語りかけるように歌う『家なき人』は、寺尾さんの曲の中でも私が一番好きな曲です。
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会の中盤では、作家の星野智幸さん、僧侶の吉水岳彦さんという私が尊敬するお二人との座談会もありました。この座談会の模様は、後で動画をアップする予定です。また、野宿を経験されたお二人の方からのスピーチもあり、それぞれご自身の人生と私との関わりを語ってくださいました。
最後を飾ってくれたのは、みほこん(大原未歩子さん)によるバイオリン弾き語り。『路上のおっちゃんに贈るバレンタイン』など、支援現場から生まれた歌を披露してくれました。
あっという間の2時間半でしたが、本当に楽しい時間を過ごすことができました。
イベントを企画してくれた友人たち、素晴らしい会場を用意してくださった吉水さんと「ひとさじの会」の皆さん、当日参加してくださった皆さんに感謝申し上げます。
ありがとうございました!
この日、皆さんからいただいたパワーを糧に、活動をさらに広げていきたいと思います。
2015年2月17日