シェルターからアパートへ!「年齢の壁」を破り、85歳男性がアパート入居しました。

日々のできごと

今週、私が代表理事を務める一般社団法人つくろい東京ファンドが運営する個室シェルター「つくろいハウス」(東京都中野区)に入所していたKさんが、近くのアパートに入居しました。

Kさんは85歳の男性。昨年秋に入所したKさんは、これまで「つくろいハウス」に入所した30人以上の利用者の中で、最年長になります。

私はKさんと一緒に不動産店に同行し、契約に立ち会いました。

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「つくろいハウス」は本来、短期滞在を想定した施設ですが、高齢のためになかなか入れるアパートが見つからないKさんの滞在は長期化しました。

単身高齢者がアパートに入居するためのハードルが高いという問題は、今年5月の川崎の簡易宿泊所火災でも明らかになっています。

※関連記事:単身・低所得の高齢者が安心してアパート入居できる仕組みを!

福祉事務所は高齢者施設に入ることをKさんに勧めていましたが、私は「一人暮らしがしたい」というKさんの意思を尊重して、彼が入れるアパートを探してきました。

しかし、80代半ばの人を受け入れてくれるアパートはなかなか見つかりません。

また、Kさんの足腰はまだしっかりしているのですが、今後のことを考えると、階段を使わなくてすむ1階の部屋に入った方が良い、ということも考慮すると、部屋探しのハードルはますます上がりました。

そんな折、私たちの活動を応援してくれている近隣のアパートの大家さんから「1階の部屋が空いた」という連絡をいただきました。

念のため、大家さんに「85歳の方ですけど、大丈夫ですか」と聞いたところ、「ウチのアパートには86歳の人もいるよ」と笑って答えてくれました。聞くところによると、このアパートでは1階の部屋は高齢者に優先して入ってもらっているということでした。

Kさんと一緒に部屋を内見したところ、彼もその部屋を気に入ったので、そこに入居することになりました。

85歳にしては元気に見えるKさんですが、やはり年齢のことを考えると、一人暮らしには不安がないわけではありません。今後は、大家さんや介護サービスの事業所とも連携をして、Kさんの見守りをすることが決まっています。

Kさんの場合、大家さんの協力もあって、アパート生活を始めることができました。
今後とも地域の大家さんや不動産屋さんとネットワークを作り、Kさんのような高齢者が安心してアパートに暮らせるように支援していきたいと思っています。

新たな空き家活用プロジェクトにご協力を!

つくろい東京ファンドでは、空き家や空き室を活用した低所得者への居住支援事業を展開しています。

現在、「つくろいハウス」に続き、新たに都内2ヶ所の空き家を活用したプロジェクトを実施するためのクラウドファンディング(インターネットでのクレジットカード決済を活用した資金調達)を行なっています。

詳細は以下のキャンペーンページをご覧ください(画像をクリックすると、Motion Galleryのページに移ります)。

ぜひご協力をお願いいたします。

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