【ご挨拶】もやい綱を解き放つ時~NPO法人もやいを退職しました。

日々のできごと

私、稲葉剛は本日、2017年2月28日をもって、認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやいを退職いたしました。また同時に、理事も退任しました。

2001年の設立以来、「共同代表」(2001~2003年)、「理事長」(2003~2014年)、「理事」(2014年~)と立場を変えながら、ずっともやいに関わってきましたが、もやいが活動拠点にしてきた「こもれび荘」が近日中に移転することが決まり、このタイミングで身を引くのが適切だと判断した次第です。

「もやい」という名前は、ロープの結び方である「もやい結び」に由来します。「もやい結び」は外部から引き離そうとする力には強いものの、自らが外そうと思った時には簡単に外せる結び方だと言われています。絆とは違う、人と人との自発的なつながりをイメージする言葉として、私はこの言葉を団体の名称に採用しました。

いま、私は自分を団体に結びつけていた「もやい綱」を解き放つ時が来たと感じています。
そう考えるに至った経緯については、また別の機会にお話できればと思います。

 

今後は、2014年に立ち上げた一般社団法人つくろい東京ファンドの活動を中心に、生活困窮者支援の活動を続けていきます。

つくろい東京ファンドでは、これまで空き家を活用した住宅支援事業を展開してきましたが、今年3月より、もやいの「こもれびコーヒー」(路上生活経験者による自家焙煎コーヒーの製造・販売事業。こもれび荘の移転とともに2016年12月で販売終了)の活動を担ってきた人たちと共に、新たに「潮の路(しおのみち)珈琲」という名称でフェアトレードコーヒーの焙煎・販売事業も行ないます。

新たに「潮の路珈琲」チームとなった皆さんとともに

4月には西武新宿線「沼袋」駅から徒歩11分の場所に「カフェ潮の路」を開設する予定で、現在、その準備のためのクラウドファンディングも行なっています。

「住まい」の次は「仕事」と「居場所」!ホームレス経験者が働く自家焙煎カフェを作りたい! – クラウドファンディング MotionGallery(モーションギャラリー)

路上生活を経験した当事者と共に新たな「仕事」と「居場所」を作り出す事業に、ぜひご協力をお願いいたします。

15年以上の間、私は「もやいの稲葉さん」と呼ばれてきました。3月からは「もやいの稲葉さん」ではなくなりますので、ご理解のほど、よろしくお願いします。

長年、慣れ親しんだ場所を離れるのは寂しいことですが、これからの旅路は楽しみでもあります。

これまでのご支援、ご協力に感謝申し上げるとともに、今後の活動にもご注目、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

2017年2月28日

稲葉 剛

 

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ホームレス経験者が働く自家焙煎カフェを作りたい! クラウドファンディングにご協力を!

日々のできごと

ホームレス経験者が働く自家焙煎カフェを作りたい!
クラウドファンディングにご協力を!

空き家を活用した住宅支援事業を展開中!

稲葉が代表を務める一般社団法人つくろい東京ファンドは、「市民の力でセーフティネットのほころびを修繕しよう」と合言葉に、2014年6月に設立されました。現在、東京都中野区、新宿区、豊島区、墨田区で、さまざまな生活困窮者支援団体と連携をしながら、空き家を活用した低所得者への住宅支援事業を展開しています。
特に中野区の個室シェルター「つくろいハウス」(7室)を利用して、地域での生活を始めた人は2年半で30人を超えました。アパートに移った方々へのサポートも継続して行なっています。

コーヒーの自家焙煎事業とカフェを立ち上げます!

ホームレス支援において「住まい」の次に必要となるのが、「仕事」と「居場所」です。「つくろいハウス」からアパートに移った人の中は、高齢や障害のため、一般就労が難しい方が多く、社会的に孤立しがちな状況にあります。

私たちは、この課題を解決するため、西武新宿線・沼袋駅から徒歩11分の場所(住所:東京都練馬区豊玉南1-4-2)に三階建ての一軒家を確保し、コミュニティカフェ「カフェ潮の路(しおのみち)」を開設することにしました。

2017年4月にオープンを予定しているカフェは、元ホームレスの人たちが働く場であり、さまざまな人たちが出会い、交流できる居場所にしたいと考えています。

現在、「カフェ潮の路」の開設費用を集めるためのクラウドファンディンングを行なっています。SNSでの情報拡散など、多くの方々のご協力をお願いいたします。

◆クラウドファンディングのキャンペーンサイト(モーションギャラリー)
「住まい」の次は「仕事」と「居場所」!ホームレス経験者が働く自家焙煎カフェを作りたい!

3月には「潮の路珈琲」のショップサイトも開設する予定です。後日またお知らせします。

 

3月20日(月・祝) 映画とトークの集い「戦争、差別、貧困~ある路上画家の人生から学ぶ」

講演・イベント告知

映画とトークの集い
戦争、差別、貧困~ある路上画家の人生から学ぶ

20170320映画とトークの集い入稿

トランプ新大統領の登場に始まった2017年。世界に、日本に、不寛容と排外主義の波が押し寄せています。

そんな時代だからこそ、見てほしい映画があります。2001年、9・11前後のニューヨークで撮影されたドキュメンタリー『ミリキタニの猫《特別篇》』。その主人公であるホームレス画家、ジミー・ミリキタニさんは、第二次世界大戦中、日系人収容所に入れられた過去を絵に描き、道行く人々に訴えていました。
戦争、貧困、差別の渦中にいながらも絵を描き続けたアーティストの生涯から、私たちは何を学べるのでしょうか。

映画上映の後、製作と撮影を担当されたマサ・ヨシカワさんと、東京でホームレス支援を続けてきた稲葉剛(つくろい東京ファンド代表理事)の対談もあります。
ぜひご参集ください。

【日 時】2017年3月20日(月・祝)13:00~16:00(12:30開場)
【場 所】カトリック麹町教会(聖イグナチオ教会)ヨセフホール

〒102-0083 東京都千代田区麹町6-5-1
JR 中央線/東京メトロ 丸の内線・南北線「四ツ谷」駅徒歩1分(上智大学手前)
アクセスマップはこちら。

【参加費】自由献金制
どなたでも参加できます。事前申し込みは不要です。

【主催】
カトリック麹町教会メルキゼデクの会一般社団法人つくろい東京ファンドベグライテンミシュカの森

【協力】四ツ谷おにぎり仲間・聖イグナチオカレーの会・IMA緊急シェルター
【問合せ】メール:ANA71805★nifty.com(入江)※★を@に変えてください。

 

2月19日(日) 地方都市から子どもの貧困をなくす(延岡)

講演・イベント告知

ひきこもり、いじめ、非行・暴力、リストカット、自殺、経済的困窮・・・
いま、日本の子どもの6人に1人が、様々な「貧困」に直面しています。

地方都市から子どもの貧困をなくす
聞く・見つける・考える・わかる シンポジウム!

日時 2017年2月19日(日)12:30~16:00(12:30開場、13:00開会)
会場 延岡市社会福祉センター3F大集会室
延岡市三ツ瀬町1-12-4 TEL(0982)32-6555

※参加費無料!
関心のある方はどなたでもOK!

講師 稲葉剛さん
(立教大学特任准教授)

 

【プログラム】

前半 稲葉剛さんによる講演
テーマ「貧困問題と市民」

後半 パネルディスカッション

~講師プロフィール~

1994年より東京・新宿を中心に路上生活者支援活動に取り組む。20年間で3000人以上の路上生活者の生活保護申請を支援。

著書に『生活保護から考える』(岩波新書、2013年)、『貧困の現場から社会を変える』(POSSE叢書、2016年)など。

【主催】のびのびフリースペース&わえん
【共催】NPO法人「結い」
【協力研究者】坂本毅啓(北九州市立大学)、畠中亨(帝京平成大学)、日田剛(九州保健福祉大学)、掛川直之(大阪市立大学都市研究プラザ)、志賀信夫(大谷大学)
*本事業は、平成28年度・延岡市社会福祉事業基金の助成によって開催されます。

連絡先(のびのびフリースペース&わえん)
〒882-0803 宮崎県延岡市大貫町3丁目1263-5コーポ新田102
電話・FAX(0982)26-2335
メール w a y e n _ h p ★ y a h o o.c o.j p  ※★を@に変えてください。

 

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