住まいの貧困に関する報告書が次々と完成!

日々のできごと

今年5月31日にNPO法人ビッグイシュー基金・住宅政策提案・検討委員会の主催で開催された『市民が考える!若者の住宅問題&空き家活用』シンポジウムの報告書が完成しました。

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報告書はA4版24ページ。委員会による若年・未婚・低所得層の居住実態調査の報告と分析、NPO、自治体、不動産業者など、多彩なパネリストの方々を迎えての「空き家」と住宅困窮者のマッチングに関する取り組み報告や提案など、盛りだくさんの内容になっています。
私も委員の一人として「居住の安定第一へ――若者の貧困と住宅問題」というパートを担当しています。

この報告書は無償配布をしており、ビッグイシュー基金のウェブサイトでPDFをダウンロードすることもできます。詳しくは下記リンク先をご覧ください。

ビッグイシュー基金:「若者の住宅問題&空き家活用」シンポ報告書が完成しました

 

また、私が世話人を務める「住まいの貧困に取り組むネットワーク」は、昨年、貧困研究会の有志とともに「大都市の住まい実態調査プロジェクト」を発足させ、首都圏、名古屋、大阪における生活困窮者の住まいのあり方の実態調査に取り組んできました。

このたび、そのプロジェクトの中間報告書が、助成元である恩賜財団済生会のウェブサイトに掲載されました。こちらもPDFをダウンロードできます。

社会福祉法人恩賜財団済生会 生活困窮者問題調査会 平成26年度 調査研究報告書

※「3. 生活困窮者の住居の在り方に関する実態調査 PDF」をクリックしてください。

 

これらの報告書を通して、住まいの貧困の実態や対策の必要性が広く知られればと思っています。ぜひご活用ください。

また、私が代表理事を務めるつくろい東京ファンドでは、10月30日まで新たに都内2ヶ所の空き家を活用したプロジェクトを実施するためのクラウドファンディング(インターネットでのクレジットカード決済を活用した資金調達)を行なっています。

こちらも引き続き、ご協力をお願いします!
詳細は以下のキャンペーンページをご覧ください(画像をクリックすると、Motion Galleryのページに移ります)。

11月17日(火) 戦争と貧困を考える

講演・イベント告知

戦争と貧困を考える

日時:11月17日(火)18:30~20:30
場所:聖イグナチオ教会 ヨセフホール
アクセスマップはこちら。

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「今年9月、多くの人々の反対を押し切って、安全保障関連法が国会で強行採決されました。戦後70年を経て、日本は「戦争をしない国」から「戦争ができる国」へと第一歩を踏み出しつつあります。

自衛隊の海外派遣の拡大は、国内の貧困問題にどのような影響を与えていくのでしょうか。戦争と貧困の深いつながりについて、歴史も踏まえながら共に考えていきましょう。

また、東日本大震災と福島原発事故により、全国で避難生活を送る20万人以上の人びとの中には、生活困窮に苦しむ世帯もあります。被災や避難、被ばくといった経験をした子どもたちが今度は戦争への不安を感じています。

子どもたちに私たちが今なにができるのか。ごいっしょに考えてみませんか?

講演:稲葉剛

認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい理事、一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事、立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科特任准教授。
著書に『ハウジングプア』(山吹書店)、『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために』(エディマン)など。

お話し:信木美穂さん

きらきら星ネット事務局・東京災害支援ネット幹事・ホームレス総合相談ネットワーク事務局
著書『絵と詩の祈り ひまわりの丘 福島の子どもたちとともに』(LABO)、編著書に東京災害支援ネット〈とすねっと〉『3・11福島から東京へ―広域避難者たちと歩む』(山吹書店)。

【参加費】 自由献金制 ※ どなたでも参加できます。事前申し込みは、不要です。
【主 催】麹町教会メルキゼデクの会・ベグライテン・ミシュカの森・きらきら星ネット
【共 催】上智大学哲学科

【問合せ】
ANA71805★nifty.com(入江) ★を@に変えてください。

11月14日(土)シンポジウム 「ハウジングファーストと社会デザイン―フランスと日本の実践から 」

講演・イベント告知

http://www.rikkyo.ac.jp/events/2015/11/16832/

立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科・社会デザイン研究所
公開シンポジウム
「ハウジングファーストと社会デザイン―フランスと日本の実践から 」

日時:2015年11月14日(土)14:00~17:00 (13:30開場)

場所:立教大学 池袋キャンパス 5号館1階 5123教室

立教大学池袋キャンパスへのアクセスはこちら。

キャンパスマップはこちら。
※5号館は立教通りをはさんで、時計台のある本館(1号館)とは反対側の敷地にあります。

参加費無料/申込不要

「ハウジングファースト」とは,住まいを失った人への支援において,安心して暮らせる住まいを確保することを最優先とする考え方のことです。

「ハウジングファースト」は,欧米のホームレス支援の現場では一般的になりつつあり,重度の精神障害を抱えるホームレスへの支援でも有効であることが実証されています。
しかし,日本では住まいの確保よりも生活訓練や就労支援等を優先するという考え方が根強くあるため,住まいのない高齢者や障害者の地域生活移行支援が進まない要因になっています。
今年5月には,川崎市の簡易宿泊所で火災が発生し,高齢の生活保護利用者を中心に10名が犠牲となる惨事になりましたが,その背後には日本の福祉政策における住宅軽視の傾向があったことは否定できません。

本シンポジウムでは,フランスで「ハウジングファースト」に基づくホームレス支援を実践しているNGO「世界の医療団」の担当者をお招きし,実践について報告していただきます。また,民間団体によって東京都豊島区や岡山市で行われている生活困窮者への居住支援事業についても,それぞれの地域で実践をされている方からご報告をいただき,「ハウジングファースト」の日本における実現の可能性について探りたいと思います。

【講師】
ヴァンサン・ジェエラール(世界の医療団フランス本部,精神科医)
阪井 ひとみ(阪井土地開発株式会社代表取締役,NPO 法人おかやま入居支援センター理事)
森川すいめい(認定NPO法人メドゥサン・デュ・モンド ジャポン東京プロジェクト担当,精神科医)
【司会】
稲葉 剛(21世紀社会デザイン研究科特任准教授,認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい理事)

講師略歴

■ ヴァンサン・ジェエラール
フランス人精神科医。イェール大学博士号。アメリカでの修学後,フランスに戻り,精神障害を抱えるホームレスの為のハウジングファーストプログラムを世界の医療団マルセイユで実行。効果が認められ,2011年から,フランス初の公的なハウジングファーストプログラム「アン・シェ・ソワ・ダボー」のコーディネーターとして活躍。現在は,フランス南部の都市マルセイユを拠点とする。

■ 阪井ひとみ
阪井土地開発株式会社代表取締役。NPO 法人おかやま入居支援センター理事。住まいが見つからないことが理由で,長期の入院生活をおくる精神障害者らのために,19年前から入居支援を行っている。2014年,第10 回精神障害者自立支援活動賞(通称:リリー賞)支援者部門及び「シチズン・オブ・ザ・イヤー」を受賞。国土交通省「安心居住研究会」や厚生労働省「長期入院精神障がい者の地域移行に向けた検討会」外部有識者。

■ 森川すいめい
精神科医。鍼灸師。医療法人社団翠会みどりの杜クリニック院長。老年期の内科・精神科の往診や外来診療を行う。2003年にホームレスを支援する団体「TENOHASI(てのはし)」を立ち上げ,08年NPO法人化,理事として東京・池袋で炊き出しや医療相談などを行っている。09年より認定NPO法人メドゥサン・デュ・モンド ジャポン東京プロジェクトの代表を務める。著書に『漂流老人ホームレス社会』(朝日新聞出版)

主催
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科・社会デザイン研究所

協力
認定NPO法人メドゥサン・デュ・モンド ジャポン

問い合わせ先
立教大学大学院 21世紀社会デザイン研究科 研究科委員長室
TEL. 03-3985-2181/(月~金)11:00〜18:00

11月10日(火)非正規雇用フォーラム「戦争と貧困の話をしよう!」

講演・イベント告知

非正規雇用フォーラム 「雇用と平和」連続講座Ⅲ

戦争と貧困の話をしよう!

 

日   時  11月10日(火) 17時30分~19時 (開場17時)
場   所  参議院議員会館101号室(地下鉄「永田町」駅すぐ)
*参議院議員会館1階ロビーにて17時から通行証を配布

講師  稲葉 剛
認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい理事/立教大学大学院特任准教授

【プロフィール】
1969年、広島県広島市生まれ。母親は原爆投下直後の広島に疎開先から入った「入市被爆者」、父親は原爆で家族を失った「原爆孤児」であり、被爆二世として戦争や平和の問題に敏感な子どもとして育つ。

東京大学教養学部教養学科卒(専門は東南アジアの地域研究)。在学中から平和運動、外国人労働者支援活動に関わり、1994年より東京・新宿を中心に路上生活者支援活動に取り組む。

2001年、湯浅誠らと共に自立生活サポートセンター・もやいを設立し、幅広い生活困窮者の相談・支援活動を開始。学習塾講師として生計を立てながら活動を続けるが、2008~09年の派遣切り問題を機に退職し、活動に専念することに。

2009年、住まいの貧困に取り組むネットワークを設立し、住宅政策の転換を求める活動を始める。また、2011年より生活保護制度の改悪に反対するキャンペーンに本格的に取り組む。

2014年、一般社団法人つくろい東京ファンドを設立し、空き家・空き室活用による低所得者支援を事業化。2015年、立教大学大学院特任准教授に就任し、貧困・社会的排除、居住福祉論を教えている。

[講座内容]
1.国会情勢報告 福島みずほ参議院議員(非正規雇用フォーラム共同代表)
2.特別発言 菱山南帆子さん
3.「戦争と貧困の話をしよう!」 講師 稲葉剛さん
 

主 催 非正規雇用フォーラム/連絡先 全国ユニオン ℡ 03-5371-5202

異色コラボ!貧困ビジネスをモチーフにした芸術映画の監督と『居場所』をテーマに「まちのもう一つの食卓」で語ります!

日々のできごと 講演・イベント告知

私が代表理事を務める一般社団法人つくろい東京ファンドでは、現在、新たに都内2ヶ所の空き家を活用したプロジェクトを準備中!
新プロジェクト立ち上げのため、10月30日までクラウドファンディングを展開しています。

詳細は以下のキャンペーンページをご覧ください(画像をクリックすると、Motion Galleryのページに移ります)。

このクラウドファンディングのプラットフォームを提供してくれているMotion Galleryでは、様々なプロジェクトが実施されているのですが、その中の一つに映画『蜃気楼の舟』製作プロジェクトがあります。

田中泯出演!東欧最大の映画祭正式出品『蜃気楼の舟』を体験として届けるプロジェクト

なんと、この映画、「ホームレスの老人たちに住居を与え生活保護費をピンハネする“囲い屋”の青年が主人公の物語」だと言います。私自身は、こうした貧困ビジネスの被害者にたくさん接してきましたが、「加害者」側からの視点で描いた映画ということになります。

田中 泯も出演、竹馬靖具の監督作映画『蜃気楼の舟』がカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭に公式出品 – CDジャーナル

今回、Motion Galleryのスタッフの方の仲介で、この映画の製作スタッフである竹馬監督、汐田プロデューサーとのコラボイベントをすることになりました。テーマは、”居場所”です。

しかも、開催場所は、これもクラウドファンディングで生まれた「都電テーブル」

都電荒川線・向原駅のそばにある「都電テーブル」は、「まちにもう一つの食卓を」というコンセプトで生まれたダイニング。カスタムメイド賃貸で有名なロイヤルアネックスの2階にあります。

貧困ビジネスをモチーフにした芸術映画の監督・プロデューサーと、”居場所”をテーマに、「まちのもう一つの食卓」で語る、という異色コラボ。

いったい、どんな化学反応が起こるのでしょうか。私自身も楽しみにしています。

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https://www.facebook.com/events/911162125644222/

社会から、芸術から”居場所”について語る

貧困の現場から見た”孤独”とアート映画のスクリーンを通して見る”孤独”。それぞれ違う視点から捉えた、今の”居場所”について考えます。

「空き家活用!シェルター+こどもクッキングサロン×若者向けシェアハウス」の実現に取り組まれている、一般社団法人つくろい東京ファンド・稲葉剛代表理事が、これまでのご活動を通して感じている”居場所”の問題とその変遷、
欧州最大の映画祭であるカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭に正式出品され、現在全国公開に向けてクラウドファンディング中の田中泯出演『蜃気楼の舟』の竹馬監督と汐田プロデューサーが本作で表現したかった”居場所”、そして何故それを映画に写しこんだのか。

MotionGalleryでのクラウドファンディングを通じ、都電荒川線の向原駅近くにオープンした、まちに住む人々やお母さんの新たな”居場所”都電テーブルで、美味しい軽食・お飲み物と共に、一緒に考えます。

<開催概要>
日程:10月27日
時間帯:20時〜22時
場所:都電テーブル  アクセスマップはこちら。
(東京都豊島区東池袋2-6-2 ロイヤルアネックス201)
参加費:1,000/名(1ドリンク+軽食付き)

登壇:
竹馬監督・汐田プロデューサー(映画『蜃気楼の舟』)
一般社団法人つくろい東京ファンド・稲葉剛代表理事

<関連ページ>
田中泯出演!東欧最大の映画祭正式出品『蜃気楼の舟』を体験として届けるプロジェクト

空き家活用!シェルター+こどもクッキングサロン×若者向けシェアハウスを作りたい!

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